「 2016年06月 」一覧

スペシャルティーコーヒーにグレードは無い


森の中の苔
 
 
本格的な夏を迎えて、暑い日々が続きますね。
 
この時期、私の焙煎小屋は灼熱地獄と化します(^^ゞ
 
しかしながら注文があれば焙煎しないわけにはいきませんので、なるべく日が傾いてから焙煎したいところですが・・・
 
 
先日、コーヒーの(ライバル?店)調査でスペシャルティーコーヒーを扱っているショップの、コーヒーを見ていました。
 
パッと見ると、何となく地味に見えるんですね。。。
 
まず生産国名が来て、次に生産地、農園名あるいは生産者名が並んでコーヒーのブランド名になっています。
 
詳細には、どんな所で育ったのか、出来具合はどうか、風味は・・・と言った具体的な情報が並んでいました。
 
しかし、ここには、「グレードを示す単語」は一切現れてきませんでした。
 
以前にも書いたことがありますが(そのコーヒーはスペシャリティー?(2))、グレードで区分されるコーヒーは「コモディティーコーヒー」と言って、一般流通しているコーヒーです。
 
スペシャルティーコーヒーは一般の流通とは別に扱われますので、基本的に、コモディティーコーヒーのグレードとは「別格扱い」です。
 
グレードが書いてあるのは、販売側が「品質の良さをアピールしたい」からにすぎず、逆に言えばスペシャルティーコーヒーは客観的に品質を評価する基準は「専門家の風味評価のみ」という事になります。
 
でも、いままで日本で一般に知られているグレード(例えばコロンビア/スプレモなど)も、生産国が勝手に決めた基準であって、美味しさを評価する基準では「全くない」のです。
 
嗜好品であるコーヒーは、「お客様が好みで決める」という言葉の下に、客観的な風味評価が育ってきませんでした。
 
でもそこは、ショップが積極的に美味しさを表現していかなといけないと、私は考えております。
 
大事な事なので、繰り返して言います。

スペシャルティーコーヒーは、「グレードで評価されません」。
 
風味が素晴らしいと評価されてこそ、スペシャルティーコーヒーなのです。
 
豆の大きさや、高地で栽培されたかどうかだけで、美味しさが決まるわけではないのです。
(もちろん、大粒の豆の方が完熟しているだろうし、一般に高地の方が豆の風味は良くなると言われています)
 
実際に味を見て美味しいコーヒーかどうか。
それがスペシャルティーコーヒーであるかどうかを決めているのです。
 
だから、スペシャルティーコーヒーに「不味いコーヒー」は無いはず。
 
「美味しいけど、好みに合わない気がする」・・・これはあり得ますけれど(^^ゞ
 
コーヒーをグレードで評価しない運動?の一環として、こんな記事を今日は書いてみました。
 
今後も機会があるごとに、こんなことを繰り返し主張すると思います。
 
それでは!



コーヒーにレモンを入れてみた


lemon coffee
 
 
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CAFE LUA CHEIAのこだわりのコーヒー
当店自慢の深煎りコーヒー。amazon倉庫からの発送ですので、最速で当日、通常配送でも2日以内にお届け可能です。
amazon恐るべしですね~

今回は「粗挽き」の商品になります。 
 
・マンデリン・ブルーバタック(深煎り)

 
・タンザニア・モンデュール(深煎り)

 
 
品切れになるのが早くて、在庫補充がなかなか追いつかなくて申し訳ありません。

その他商品は、今後在庫を補充していきます。

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夏ですね!
 
こんな時期は、冷たいドリンクで喉を潤してあげると爽快な気分になります。
 
コーヒーはホットが美味しいですが、もちろんアイスコーヒーも美味しいです。
 
私は、昨日(6月18日)にコーヒーのセミナーを行いまして、美味しいアイスコーヒーの淹れ方について、実践を交えて解説してきました。
 
coffee dripper

セミナー前の器材ですが、ドリッパー総動員でした。
 
毎月第3土曜日に、東京の神宮前でコーヒーを淹れています。
 
フェイスブックページはこちら
 
興味ある方は、フェイスブックのイベントページをご覧ください。

 
 
 
さて、今日の話題ですが、
 
一番最初の写真の通りです(笑)
 
コーヒーとレモンの相性はどうなのか?
 
興味ありますね~
 
ということで早速やってみました。
 
・使ったコーヒー豆:
ケニヤ / アイボリーエステート
 
焙煎度は中煎りで、酸味を強調するように仕上げました。
 
このコーヒーでアイスコーヒーにしました。
 
そして、スライスレモンを1枚浮かべると・・・
 
合う!!
  
意外でしたが、レモンはコーヒーとよく合います。

焙煎度が浅い酸味の強いコーヒーは柑橘系の風味がするのですが、レモンの香りと上手くマッチしています。
 
そして、レモンの酸味がいい感じですね。
 
この飲み物はこれから流行りそうな予感がします。。。
 
 
一つ注意点があります!
 
スーパーに売っているレモンは、大抵の場合皮に防腐剤が塗ってあります。
これはコーヒーのカフェインと作用して、発がん性物質になる危険性があります。
 
無農薬のレモンを使うか、皮を除去した状態で使いましょう!
 
それでは!



コーヒーと ガンの話


海辺の宝

6月15日、世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC、本部フランス・リヨン)は、コーヒーについて「発がん性がある可能性を示す決定的な証拠はない」との調査結果をまとめたそうです。
 
「WHOコーヒー発がん性証拠なし」(共同通信)
http://this.kiji.is/115789891720232963
 
 
コーヒーについてはコホート研究の結果「特定のがんに対して有意差がある」事がわかってきています。
(コホート研究:特定の要因に注目して発生した、発生しないを大規模かつ長期間にわたって比較する調査。注目していない要因による発生を排除する様に一定の調整を行う)

以下、国立がんセンターから発表されている調査結果を列挙。
 
 
○有意差あり(リスク低下)
コーヒー 肝臓がん
『コーヒーをよく飲んでいる人で肝がんの発生率が低い』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/274.html
 
コーヒー 子宮がん
『コーヒーをよく飲んでいる人ほど子宮体がんの発生率が低い』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/329.html
 
コーヒー 大腸がん(女性のも有意差あり、男性には有意差なし)
『コーヒーは女性の浸潤結腸がんを予防』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/302.html
 
コーヒー 膵がん(男性のみ有意差あり)
『男性のみにおいて、ほとんど飲まないグループに比べ、よく飲むグループほどリスクが低くなる』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/306.html
 
 
ただし、膀胱がんに対しては、特に非喫煙者でコーヒー飲用によるリスクは上昇するようです。
○有意差あり(リスク上昇)
コーヒー 膀胱がん
『非喫煙者でコーヒー、カフェイン摂取量が高いほどリスクが高くなる』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/339.html
 
これはコーヒーが原因というより、カフェインの摂取が原因のようですね。
カフェインを多く含む栄養ドリンクも要注意ですかね?

また、有意差の見られないがんもあります。
 
○有意差なし
コーヒー 胆道がん
『コーヒー摂取と胆道がんのリスクの間に関連は認めなかった』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3746.html
 
コーヒー 甲状腺がん
『男女ともにコーヒー摂取と甲状腺がん発生との間には関連を認めなかった』
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2829.html
 
 
この他の部位ついては、調査結果がありませんでした。
 
では、すべてのがんの死亡について、コーヒー飲用による有意差はどうかというと、、、
 
心疾患死亡、脳血管疾患死亡、呼吸器疾患死亡については、コーヒー摂取による危険度の有意な低下
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html
 
 
どうやら有意差は無いようです。。。
 
 
ゲノム調査等で特定のがんにかかるリスクが分かっている人が、一生懸命コーヒーを摂取する努力をするのには反対しませんが、全般的に「がんを防ぐために」コーヒー飲用を奨励することは意味のないことだと言えそうです。
 
今日のお話で、私が強調したいことは、
 
・コーヒーは薬ではない

コーヒーの薬理作用は研究されてすでに600年くらいの歴史があります。
カフェインはコーヒーから分離された成分ですが、コーヒー自体は研究し尽くされており、新しい効果はもはや出てこないと思われます。

それにもかかわらず、これだけ多くの注目を集めているのは、ひとえに「商業的規模が大きい」事が要因です。
ダイエットに効果があると、マスコミが謳えばバナナや納豆ですら商品棚から一瞬で消えます。

コーヒーは歴史的にも益と害の両方の荷を負わされた経緯のある飲み物です。
中立を保とうと思えば、WHOも慎重に発言せざるを得ないのでしょう。

・あくまでも統計的有意差なので、人によってリスクの程度は全然違う
 
専門機関がどんなに指摘したところで、消費者は「自分には効くかも」と思いがちです。
端的に言えば、どんなに効果を謳ったところで、薬でない以上は「基本的には効いていないと思うべき」
 
つまり、こんなことで一喜一憂しているより、楽しく人生を送るように心がけた方がよっぱど健やかな生活を送れると思いますよ、ということを強調したい。
 
これからも、楽しむためのコーヒーを提供していきたいと思います。
 
皆様の素敵な人生のお供に、一杯のコーヒーを。。。
 
それでは!