「 2017年03月 」一覧

手軽に淹れることができ、しかもインスタントではないコーヒーを作りたい


自分でコーヒーを淹れない人に、コーヒーを淹れて欲しい。。。
 
なんだかワガママな子供のような発言ですが(笑)、結構真面目に考えています。
 
という事で、新しい商品の構想(妄想)を練っています。
 
ずばり「お手軽かつ美味しいコーヒーを簡単に淹れることのできるセット」

コンセプトの詳細はこんな感じ、
 
「コーヒーを淹れる煩わしさをできるだけ減らし、かつ美味しいコーヒーを提供する」
「値段的にも、これなら続けられるという価格にする」
 
美味しさと値段は二律背反でして、
 
美味しいコーヒーを飲む=それなりに高い
 
これはどうしようもない事実です。
 
なので、価格を考慮するとなると、禁断の技(かどうか知りませんが)、コモディティーコーヒーを使って何とかする必要性が出てきます。
 
風味に不足が出てくるので、そこはブレンドして何とか調整すると。
 
ドリップバッグに詰めて封をすると、その分だけ手間賃がかかりますので、そこはセルフビルド(笑)にして、好きな量の粉をを入れられるようにしようかな(^_^;)
 
こう考えるのには理由がありまして、市販のドリップバッグの粉の量には、私は常に不満を持っているからなんです。

カップ一杯分にしては少なすぎじゃないのか?と。
もっと多くした方が、濃くておいしいコーヒーが淹れられることができるじゃないかと。
 
細かく解説しませんが(そのうちに詳しく書きます)コーヒーの抽出特性上、粉を多くしてお湯を注いだほうが美味しいコーヒーが淹れられます。
 
なので、粉は自分で入れる方向で。
と言ってもスプーンですくってフィルターに入れるだけですので大した手間ではないはず。

つまり、、、

自分の焙煎したコーヒー(粉に挽いたもの)とドリップバッグをセットにした商品を作ればよいのではないのかと
 
それもできるだけ格安で・・・(^_^;)
 
現在の構想では、
・スペシャルティーコーヒーバージョン
・格安バージョン

の2種類を考えていますが、

価格は
・スペシャルティーコーヒーバージョン(200g):1850円
・格安バージョン(200g):1000円以内

スペシャルティーコーヒーバージョンは、今販売しているコーヒー(1550円/200g)とドリップバッグをセットにした価格です。
 
格安バージョンは、コーヒーの価格を可能な限り抑えて、それでもそこそこには美味しいものを作って、ドリップバッグとセットにしようかと。。。
 
正直できるかどうか謎
 
大手なら、自動化システムで効率を上げ、量産効果で価格を圧縮できますが、私はあくまで個人経営なので効率化の部分が難しい。
 
あと、売るからには自分が納得できる味じゃないとね・・・
 
まだ、模索段階なので実現するかどうかは定かではありませんが、頑張ってみます。
 
スペシャルティーコーヒーバージョンは、近日公開予定ということで(^_^;)
 
乞うご期待な感じです。



コーヒーを自分で淹れる人、淹れない人


このブログは、コーヒー好きを通り越して、かなりマニアックな内容を書くことが多いので、たまには基本的な事柄に立ち返って記事を書いてみたいと思います。
 
この記事を読んで下さる人の多くは、コーヒーを自分で淹れる人でしょうか?それとも淹れない人?

自分の経験的な感触で恐縮ですが、自分でコーヒーを淹れない人が全体の7割、残り3割がコーヒーを自分で淹れる人かなと。
 
ここでいう「コーヒーを淹れる」は、レギュラーコーヒーの事ね、あくまでも。
 
インスタントコーヒーは含まずです。
 
「何で自分で淹れないの?」という質問は愚問かもしれませんが、一番多いと思われる回答は、
 
「時間が無い」
「面倒くさい」

でしょう。
 
缶コーヒーのように、ふたを開けたらすぐに飲めるインスタント飲料が全盛の現代社会において、「ひと手間かける」と言うのは意外と敷居が高いものになっている気がします。
 
自分で淹れない人の中には、美味しいコーヒーを淹れてくれる人が常にいるから、という方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう人も広義に見れば「自分で淹れるのは面倒くさい」カテゴリーに括ることにします^^;
 
一方、自分でコーヒーを淹れる人に対して、「何で自分で淹れるの?」と問うたなら、
 
「自分で淹れるのが美味しい」
「自分で淹れるのが経済的」

なんて答えが返ってきそうですが、「経済的」な理由を挙げる人はあまり多くなく、その人たちも「自分で淹れるのが美味しい」と言う答えは必ず持っていることでしょう。
 
私のようにコーヒーを焙煎し、販売する身としては、是非多くの人に自分でコーヒーを淹れていただき、その美味しさに酔いしれていただきたい(そうすると自分のコーヒーが売れる(笑))と思っているのですが、
 
自分で淹れない人が、自分で淹れる人に変わるようにする方法を何とか模索していきたいなと思うわけなんです。
 
一番簡単に思いつくことは、
 
面倒くささを取っ払う
 
事でしょうね。
 
コーヒーを淹れるうえでの手間は何かと言えば、

・お湯を沸かす
・コーヒー豆を挽く
・淹れる方法を身に付ける
・片付ける

このあたりになるかと思います。
お湯はポットが沸かしてくれるので、最も面倒くさい部分は「コーヒー豆を挽く」「淹れる方法を身に付ける」でしょうか。
 
この部分を簡略化した商品は既にできてますね。
 
ドリップバッグがその代表です。
 
袋を開けて、カップの上にセットし、お湯を注ぐだけ。
実に簡単ですが、ドリップバッグは簡単な反面、色々な問題も抱えています。
 
一番の問題は、美味しくない事でしょう。
 
正直言ってドリップバッグは、最もコストがかかるコーヒーの淹れ方であると言えます。
品質の良いコーヒーで、まともにドリップバッグを造ったら、(自分の場合)どんなに安くしても1袋が150円くらいにはなってしまいます。
内訳は、豆代が100円、袋およびフィルターと包装袋の費用が15円。そして袋にする手間賃35円。
 
大手コーヒー販売店などで格安なドリップバッグがありますが、あれはコーヒーの品質を最低まで落とし(おそらく1杯1円程度)、工場で大量生産することによって袋代および手間賃を10円程度にまで落としているからこそ実現できるのです。
 
この残念なコーヒー(失礼!)を品質の良いものに替えることが出来れば、美味しいコーヒーをお手軽に頂けるようになりますね。
 
コーヒーを自分で淹れない人に、お手軽な淹れ方からコーヒーを自分で淹れるようになってもらって、最終的には自分の道具を持つところまで来てくれれば、コーヒーマニアの自分にとっては至上の喜びなんですが(笑)
 
高品質なコーヒーをもっとお手軽な飲み物にしていきたいな、と考える毎日です。
 
基本的と言いつつ、何にも基本を書いてない気がする^^;



品質の良いコーヒーの方が長持ちする(仮)


「コーヒーは鮮度が命」
 
「焙煎してから日が経っていないコーヒーの方が美味しい」
 
だからすぐに消費すべき。
 
今や常識になりつつある、コーヒーの鮮度重視論。
 
コーヒーも食品である以上、鮮度というものがあります。
 
コーヒーが最も風味良く美味しく頂けるのは、焙煎してから大体3日後。
その後は徐々に風味が落ちていきます。
 
では、どの程度たったら「もう美味しくない」状態になるのでしょうか?

ここは、今まではっきりしてきませんでした。
 
焙煎の具合、元のコーヒー豆の状態などによってかなりのばらつきが出てしまって、一定の傾向を掴めないのです。
 
それでも、自分の経験上だんだん判ってきたことがあります。
 
それは、
 
「高品質のコーヒーはかなり長持ちするようだ」

私はコーヒーの自家焙煎店を運営する関係上、大量のコーヒー豆の在庫を持っています。
そのほとんどはスペシャルティーコーヒーです。
 
焙煎豆の一部は、売れ残りなどによって長期間保管することになることもあります。
(販売用の豆は、1か月を目途に新しい在庫に切り替わりますが)
 
自分が家飲み用にしているコーヒーは、そんな型落ち品がほとんど。
中には半年前のコーヒーもあります。
 
しかし、「これは飲めない」というコーヒーには滅多に遭遇していません。
逆に、「時間が経ったら落ち着いた味で、意外とおいしい」というコーヒーはしょっちゅう出会います。

では、数少ないダメコーヒーは何だったのかというと、
 
・(実験で焙煎した)コモディティーコーヒー
・(研究用に購入した)スーパーの安いコーヒー
 
以上!
自分で焙煎したものでなくとも、他のショップで購入したスペシャルティーコーヒーは時間が経っても十分に美味しい。
 
つまるところ、「コモディティーコーヒー」は長持ちしないんじゃないのかな?
 
そういう傾向が見えてきました。
 
理由については簡単に考察できます。
 
コモディティーコーヒーとスペシャルティーコーヒーでは、風味成分の含有量にかなり差があって、コモディティーコーヒーの方が風味の枯渇が早いのではないかと。
自分の経験では、コモディティーコーヒーを焙煎したら、焙煎後大体1か月後には限界かなと感じることが多いです。
 
一方でスペシャルティーコーヒーの場合は、半年後でも「まだいける」と判断することが多いです。
(もちろん当初の風味はかなり飛んでしまっていますが、それでもまだ美味しいという意味です)
 
ということは、安いコーヒー(=コモディティーコーヒー)ほど鮮度に神経質になる必要があり、スペシャルティーコーヒーほど鮮度に無頓着(言い過ぎ?(笑))でも問題ないということでしょうか?
 
もちろん販売側がこれではだめだと思いますが(^^; 購入する側の方は、スペシャルティーコーヒーの方が保管期間の心配をする必要がないのは確かと言えるかもしれません。
 
もちろん、風味は徐々に落ちていきますので、最高に美味しいコーヒーを飲みたいのならば、できるだけ早い期間に飲み切るのが賢明です。
 
スーパーのコーヒーと、私が扱うスペシャルティーコーヒーの価格差は、量だけで比べれば10倍近い差がありますが、風味の良さと、今回の考察結果を考慮すれば、私のコーヒーにはお値段分の価値は十分にあると思います。