「 2016年08月 」一覧

コーヒーのブランドと産地偽装の話


夏、川のせせらぎ

ちょっとばかり不穏なタイトルですが、コーヒーのブランドと産地について考えてみたいと思います。

その前にちょっと宣伝^^;
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CAFE LUA CHEIAのこだわりのコーヒー
「マンデリン・ブルーバタック」がamazonで販売中です。
深煎りで風味豊かなスペシャルティーコーヒー、ブルーバタックをお楽しみください。


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コーヒーのブランドと言うのは、
「キリマンジャロ」(タンザニア)
「マンデリン」(インドネシア/スマトラ島)
「ブルーマウンテン」(ジャマイカ)

のような、特定の産地のコーヒーにつけられた名前の事を指します。
以前から繰り返し述べていますが、例えば「キリマンジャロ」はタンザニア産コーヒーすべてに着けて良い名前で、品質を問いません。
 
マンデリンも同様です。
 
ブルーマウンテンは上記2地区とは異なり、ジャマイカの特定地域で栽培されたコーヒーに与えられる名前です。
 
なので、生産地区が品質を担保していた時期がありましたが、現状では生産過多になって、品質の優れたブルーマウンテンは極めて少ないと言わざるを得ません。
(しかも、数年前のハリケーンで畑が壊滅的ダメージを負い、生産が回復するのにしばらくかかりそうです)
 
何が言いたいのかと言うと、こういったブランド名に頼ってコーヒーを選ぶとがっかりすることの方が多い、ということです。

一般に、こうしたブランド名を冠したコーヒーを「プレミアムコーヒー」と言いますが、何がプレミアムなのか、コーヒーを扱っている私にもさっぱりわかりません。
 
大抵の「キリマンジャロ」は、コモディティーコーヒーとして流通しており、コーヒー店がその中から選んで「キリマンジャロ」として販売しているにすぎません。
 
ここがスペシャルティーコーヒーと、それ以外のコーヒーの大きな違いと言えるかもしれません。
 
スペシャルティーコーヒーは、細かい産地が特定されており、専門の鑑定士が風味チェックをして仕入られています。
もちろん価格も別格です。
 
プレミアムコーヒーを含むコモディティーコーヒーは、生産国側で等級分けされているだけで、それが美味しさに直結しているわけではありません。
(等級が低ければ、むしろ不味い風味が明確に現れる)
 
国別にコーヒーを区別して考えるという発想は、あながち間違いとも言えないのですが、ブランド名が付いているからといって、美味しいコーヒー、ましてや品質の良いコーヒーと考えるのは間違いという事になります。
 
そして、もう一つの話題である「産地偽装」の話ですが、コーヒーに関して言えば「多々ありうる」といったところでしょうか^^;
 
実際に国内業者がそんな悪行に手を染めているとは思いたくないですが、以前から有名な話として、ブルーマウンテンは生産量の3倍の量が国内で流通していると言われています。
(現在もそうなのかは定かではありませんが・・・)
 
つまり、ブルーマウンテンではないジャマイカ産コーヒーが、いつの間にかブルーマウンテンに成りすましているという事なんですね。
 
生産地でも産地偽装が行われるケースがあるようです。
 
例えば、現在生産量が少ないグアテマラに、お隣メキシコ産のコーヒーを運び込んでグアテマラ産にしてしまう、とか。
 
こちらは、むしろ気を付けなければならないのは我々販売側なのですが。。。
  
スペシャルティーコーヒーでは、未だこの手の話は聞いたことがありません。
風味を常にチェックされているので、違う風味になったら皆が「おかしい」と思うでしょうから、そういった悪行はスペシャルティーコーヒーではやりにくいでしょう。
 
ちなみに、私が扱っている「マンデリン・ブルーバタック」も複数の鑑定士が風味チェックを行い、さらに私自身が風味を確認していますので、間違いのない商品だと自負しております。

結局のところ、自分の舌を信じて美味しいコーヒーは探すしかないという事なのでしょうかね。
 
コーヒーは生産、飲用共に非常に長い歴史を持っているだけに、その闇もまた深いようです。
 
販売側も、仕入先を信じていますが、しかし商品には疑いを持って(?)しっかりチェックしながら品質管理に努めなければなりませんね。
 
それでは!



レギュラーコーヒーは、やっぱり別格


世の中には沢山の「コーヒー」があります。
 
タイトルにもなっている「レギュラーコーヒー」
 
これは、コーヒー豆から直接抽出して飲むタイプですね(説明要らないと思いますが汗)
 
風味は最も優れています。その反面、抽出の手間がかかります。
 
次に「インスタントコーヒー」
 
コーヒーのエキスを乾燥させて粉末にしたものです。
 
風味は極わずか、レギュラーコーヒーからは程遠い味ですが、コーヒーとしての味は残っています。
 
粉を溶かせばよいだけなので、お手軽です。
 
次に「缶コーヒー」
 
風味はほとんどありませんし、下手をすれば香料などで合成された味、大量の乳成分などで構成されています。
僅かにコーヒーとしての風味を持った商品もありますが、薄いですねぇ・・・
 
その代わりに、自分で淹れる手間は全くなく、フタを開けるだけです。
 
私の主観で恐縮ですが、私自身は
・レギュラーコーヒー
・インスタントコーヒー
・缶コーヒー

それぞれ全く別の飲み物だと思っています(笑)
 
確かにどの商品もコーヒー豆を使ってはいますが、品質が全く違いますし、そもそも栽培段階から異なる用途を考えて作られています。
 
レギュラーコーヒー用の豆は、「そのまま淹れて美味しくなるように」
 
インスタントコーヒー用の豆、缶コーヒー用の豆も、それぞれの目的に沿って選ばれています。

ですから、冒頭のように「コーヒー」というカテゴリーで括っての比較は、ある意味ナンセンスな話とも言えます。
 

一方で、消費者の立場から見ると・・・
「どれもコーヒーなんじゃないの?」

そう思われても仕方ないのかなとも思います。
 
だって、どれもコーヒーって書いてありますから。

それでも、レギュラーコーヒーはやっぱり別物だと思います。
 
それは、自分で淹れるか、誰かに淹れて貰わないと飲めない。
そして、「淹れる」と言う行為は手段であるだけでなく、コーヒーを楽しむための演出として欠かせない。
 
そう思えるからなんです。
 
喫茶店のマスターが淹れるまでの間、お店の雰囲気に酔いしれたり、友人と談笑したりする時間。
自分で淹れる時の、道具を準備し、豆を挽いた時の香りを楽しむ瞬間。
 
カップに注がれた液体を堪能し、最後の一滴を飲むまでの時間そのものが、コーヒーのすべてなんだろうと。
 
コーヒーは時間を演出するための大切な道具なんですね。
 
そう考えると、淹れ方をお手軽にしようとか、手抜きでも美味しく淹れたいというのは邪道なのかも。
(否定はしませんけれど(^。^;)ゞ)
 
手抜きではない、美味しいコーヒーの淹れ方をもっと広めたいなぁ、そう思っています。

・・・ 
 
ということで、コーヒーの淹れ方講座、やります。

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この度、『ワインカフェ大井町』様がイベント会場としてお店をお貸し頂けるとのことで、久々にイベントを開催いたします。

今回のテーマは「ドリップ」です。

「コーヒーはドリップに始まりドリップに終わる」とは言われていませんが汗、ドリップは簡単な反面、上手く淹れられないのだけれど、と言う悩みは多いようです。

今回は(も)より美味しいコーヒーの淹れ方にこだわってみたいと思います。

もちろん淹れ方は誰でも出来る方法です!
一味違うドリップ方法を体験したい方、是非ご参加ください!

違いを是非お楽しみください。

・・・たぶん違うはずです(笑)

今回の募集は先着15名です。
リピーター様、お一人様、団体様、初対面の方、外国人の方、どなたでも歓迎します。
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ワークショップ Oct 2016

主催:東京タウンコーヒー研究所(堀田)
協賛:ワインカフェ大井町様

日時:2016年10月23日(日) 14:00開始 16:00終了

場所:ワインカフェ大井町
http://tabelog.com/tokyo/A1315/A131501/13149124/?genre&page
   
東京都品川区大井1-11-3 ニュー森田ビル 5F

京浜東北線「大井町駅」から徒歩5分。りんかい線「大井町駅」から徒歩2分

参加費用:1,500円

内容:焙煎したてのコーヒー豆を使い、こだわりのドリップの技をシェア。

・参加者一人一人がドリップを体験し、皆でコーヒーの味を確認。
・レジュメ、もしかしたらお土産付。

今回使用するコーヒー豆 :
1)タンザニア/モンデュール
2)コロンビア/ビジャファティマ・ティピカ

の2種類の豆を使用します。

参加ご希望の方は申し込みフォームに登録ください。
 
https://goo.gl/T1Er07

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CAFE LUA CHEIAのこだわりのコーヒー
「マンデリン・ブルーバタック」がamazonで販売中です。
深煎りで風味豊かなスペシャルティーコーヒー、ブルーバタックをお楽しみください。


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最後は宣伝というオチでした汗・・・それでは!

  



マンデリン・ブルーバタックの販売再開


画像にリンクを貼って、販売ページに飛ぶようにしてみました(^。^;)ゞ
 
私のショップでは、現状で2種類、イベントのみの提供も含めると3種類のマンデリンを扱っています。

「マンデリンが3種類って?」
 
そんな疑問を持たれる方もいると思いますので、その辺の説明も兼ねてマンデリンについて解説したいと思います。
 
マンデリンとは、インドネシア・スマトラ島で生産されるアラビカコーヒーの総称です。
 
スマトラ島でアラビカコーヒーを栽培していた部族名に由来しています。
 
もっとも、コーヒーを作っているのはマンデリン族だけではありません。たまたまマンデリン族と近い関係にあった業者が、「マンデリン」をブランド名にしようと決め、それが広まったというのが正しいように思います。
 
インドネシアは、島ごと(スマトラ、ジャワ等)、民族ごとに独立心が強く、かろうじて国の体裁を保っていますが、実際は部族ごとにそれぞれ自治国を形成しているような状態です。
 
つまり、われわれがマンデリンと呼ぶコーヒーは、それぞれの部族の地域で栽培されたコーヒー豆を、地元のバイヤーが回って集めて一つにし、それを「勝手にマンデリンと呼んでいる」に過ぎません。

つまり、生産地域をもっと細かく分ければ、マンデリンと呼ばれるコーヒーの中にも、違いは幾つもある、という事になります。
 
私のショップでは、その中から3種類を選び取り扱っています。
(以前にも、「マンデリン考」という記事を書いていますので、合わせて参照ください)
現在、マンデリンは品切れ中なのですが、この度ブルーバタックが販売再開にこぎ着けました。
  
今回紹介する「ブルーバタック」は、そのマンデリンの中で特に品質の良いコーヒーを選りすぐった一つになります。
主にアメリカ向けに出荷されているようで、非常に人気の高いブランドです。
 
スマトラ島北部に「トバ」と呼ばれる湖があり、この湖を中心とした地域「リントン地区」に暮らすバタック族によって、ブルーバタックは育てられています。
 
推測ですが、トバ湖周辺は独立自治を営んでいる部族が多い地域なので、外国のバイヤーが入ることは難しく、地元の信頼できる(そして部族にも信頼されている)バイヤーが良いものを選りすぐって輸出していると思われます。
 
マンデリンは、昔から「スマトラ方式」と呼ばれる独自の精製方法によって作られています。しかし品質のブレが大きく、ロットごとに味が違うというのは日常茶飯事でした。
 
この問題を、カップテストによる味の統一化や、独自の乾燥設備(屋根つきの小屋)などによって解決し、独特の甘い風味、柑橘系の爽やかな酸味、シルクのような滑らかな口当たりを実現しました。
 
スペシャルティーにこだわった業者(海外からの指導もあったと思われます)が、高品質豆を生産する農家と親密な関係を作り上げ、さらに精製にこだわったおかげで、ブルーバタックと言うスペシャルティーコーヒーは成り立っています。
 
このブルーバタックを深煎りに焙煎して、独特の風味と甘みをいかん無く楽しめるようにしました。
amazonからの出荷になりますので、注文してから到着までもスピーディーです。
 
商品は「豆のまま」になります。
是非一度お試しあれ。