コーヒーのブランドと産地偽装の話


夏、川のせせらぎ

ちょっとばかり不穏なタイトルですが、コーヒーのブランドと産地について考えてみたいと思います。

その前にちょっと宣伝^^;
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深煎りで風味豊かなスペシャルティーコーヒー、ブルーバタックをお楽しみください。


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コーヒーのブランドと言うのは、
「キリマンジャロ」(タンザニア)
「マンデリン」(インドネシア/スマトラ島)
「ブルーマウンテン」(ジャマイカ)

のような、特定の産地のコーヒーにつけられた名前の事を指します。
以前から繰り返し述べていますが、例えば「キリマンジャロ」はタンザニア産コーヒーすべてに着けて良い名前で、品質を問いません。
 
マンデリンも同様です。
 
ブルーマウンテンは上記2地区とは異なり、ジャマイカの特定地域で栽培されたコーヒーに与えられる名前です。
 
なので、生産地区が品質を担保していた時期がありましたが、現状では生産過多になって、品質の優れたブルーマウンテンは極めて少ないと言わざるを得ません。
(しかも、数年前のハリケーンで畑が壊滅的ダメージを負い、生産が回復するのにしばらくかかりそうです)
 
何が言いたいのかと言うと、こういったブランド名に頼ってコーヒーを選ぶとがっかりすることの方が多い、ということです。

一般に、こうしたブランド名を冠したコーヒーを「プレミアムコーヒー」と言いますが、何がプレミアムなのか、コーヒーを扱っている私にもさっぱりわかりません。
 
大抵の「キリマンジャロ」は、コモディティーコーヒーとして流通しており、コーヒー店がその中から選んで「キリマンジャロ」として販売しているにすぎません。
 
ここがスペシャルティーコーヒーと、それ以外のコーヒーの大きな違いと言えるかもしれません。
 
スペシャルティーコーヒーは、細かい産地が特定されており、専門の鑑定士が風味チェックをして仕入られています。
もちろん価格も別格です。
 
プレミアムコーヒーを含むコモディティーコーヒーは、生産国側で等級分けされているだけで、それが美味しさに直結しているわけではありません。
(等級が低ければ、むしろ不味い風味が明確に現れる)
 
国別にコーヒーを区別して考えるという発想は、あながち間違いとも言えないのですが、ブランド名が付いているからといって、美味しいコーヒー、ましてや品質の良いコーヒーと考えるのは間違いという事になります。
 
そして、もう一つの話題である「産地偽装」の話ですが、コーヒーに関して言えば「多々ありうる」といったところでしょうか^^;
 
実際に国内業者がそんな悪行に手を染めているとは思いたくないですが、以前から有名な話として、ブルーマウンテンは生産量の3倍の量が国内で流通していると言われています。
(現在もそうなのかは定かではありませんが・・・)
 
つまり、ブルーマウンテンではないジャマイカ産コーヒーが、いつの間にかブルーマウンテンに成りすましているという事なんですね。
 
生産地でも産地偽装が行われるケースがあるようです。
 
例えば、現在生産量が少ないグアテマラに、お隣メキシコ産のコーヒーを運び込んでグアテマラ産にしてしまう、とか。
 
こちらは、むしろ気を付けなければならないのは我々販売側なのですが。。。
  
スペシャルティーコーヒーでは、未だこの手の話は聞いたことがありません。
風味を常にチェックされているので、違う風味になったら皆が「おかしい」と思うでしょうから、そういった悪行はスペシャルティーコーヒーではやりにくいでしょう。
 
ちなみに、私が扱っている「マンデリン・ブルーバタック」も複数の鑑定士が風味チェックを行い、さらに私自身が風味を確認していますので、間違いのない商品だと自負しております。

結局のところ、自分の舌を信じて美味しいコーヒーは探すしかないという事なのでしょうかね。
 
コーヒーは生産、飲用共に非常に長い歴史を持っているだけに、その闇もまた深いようです。
 
販売側も、仕入先を信じていますが、しかし商品には疑いを持って(?)しっかりチェックしながら品質管理に努めなければなりませんね。
 
それでは!


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