「 2014年05月 」一覧

焙煎三昧


mt.Fuji@Nihondaira

週末にかけて、焙煎条件を見直しました。
新たなリサーチ項目として気圧を追加しましたが、焙煎条件への影響が明らかになるのは数か月~1年以上データを取ってからになるでしょうね。

今ままでの焙煎条件から新しい焙煎条件に替える必要性の直接原因は、ガス種を変えたことにあるということが判明^^;
気圧、モニタリングする意味あるのか、早くも暗雲が垂れ込めています。。。

現在、焙煎小屋ではブタンガスを使用して焙煎を行っています。
つまり、カセットコンロ用のボンベね。
カセットコンロそのままでは、微圧計などの調整器が使えないので、こんな変換アダプターを使っています
これ↓

これを使ってカセットボンベを4本並列につなぎ、ガス圧調整器を間に入れてプロパンガスコンロで使えるようにしています。
プロパンの小型ボンベに対する規制が厳しくなっている現在ではこんな道具を使う必要がありますが、プロパンボンベを購入して、いちいち充填を業者にお願いすることを考えたら、コストパフォーマンスはかなり優れていると思われます。
これは、イベントや出店でも使えると思いますので、参考までに載せました。
ただし、安全には十分に配慮する必要があります。

閑話休題

で、ブタンガスに替えてわかったことですが、ブタンガスの方がプロパンよりもかなり火力があります。
感触としてはブタンガスの方が、1.5倍くらい火力が強い。
コーヒーの焙煎では、これがかなり大きく影響します。

とりあえず、ガス圧を今までの2/3にして、いつもの焙煎条件に戻しました。
そして、細かくガス圧を振って、何とか自分の味を取り戻せたかなというところまでこぎつけました。

今回の経験から、色々と興味深いことが判りました。
焙煎時間が短くなりすぎると、アフターテイストとボディに影響が大きく出るようです。
これは成分が揮発したとは考えにくく(焙煎時間は短いので)、ボディやアフターテイストに関わる成分の形成が未完了なためと思われます。
代わりに、渋味が乗ります。
ただしその渋味も、いわゆる「生焼け」状態の渋味ほど強くはなく、収斂性が強いかな?程度のものです。

ちなみに、この現象は半熱風式焙煎機の方が経験しやすいと思われます。
直火式焙煎機では、この現象が起きるよりも先に「生焼け状態」の強い渋味が先に出てしまって、風味が露骨に失われる気がします。
焙煎初期における風味の微調整は、半熱風式の方がやりやすいのかもしれない、そんな気がします。
逆に直火式焙煎機はそこの調節に職人技が必要なのかも。

話は変わりますが、僕が短時間焙煎にこだわる最大の理由は、コーヒーの「旨み」は短時間焙煎でしか表現できないと考えているからなんです。
ゆっくりと焙煎したことを謳うコーヒー、巷には数多くありますが、僕には全く物足りない。
一つ一つの味(苦みや酸味など)はきれいに表現されていますが、それは他の成分を飛ばしてしまった残り、そんな風に感じてしまうのです。
全体の味は荒々しくても、「旨い」と感じられるコーヒー、そんな味を作りたい。
そう思っています。

他の焙煎士の方には怒られるかもしれませんが、コーヒーの美味しさは、90%以上が豆のポテンシャルに依存していると僕は思っています。
その美味しい豆のポテンシャルを100%表現する手伝いをするのが、焙煎の仕事なのかなと。

美味しいコーヒーを育ててくれた農園の方に敬意を表しつつ。
素晴らしいコーヒーが育った産地の環境を思い描きながら・・・



焙煎条件を再確認


久しぶりの投稿です^^;

ここ最近、急に夏らしくなってきましたね。
それは良いのですが、最近焙煎でちょっとつまづいています。

気温が急に変化したせいでしょうか、今までの焙煎方法では、いつも通りの風味にならないのです。
焙煎条件、ここで今一度見直すことにしました。

で、焙煎するときにモニタリングする項目も増やしました。

それは「気圧」です。

気圧計を自作して、この値をモニタリングすることにしました。
これ↓

自作気圧計です。 無事に動作してホッと一安心

自作気圧計です。
無事に動作してホッと一安心

焙煎機の火力は、ガス圧を見ながら調整しています。
これって通常ガスコンロの調節よりもはるかに細かいんですよ。
最少火力と、最大火力の間を30段階以上に調整しています。
これがガス圧計です↓
DSC_0067

で、気圧とどう関係するの?と言うところですが・・・
このガス圧計は大気圧をゼロ点として、差圧を計っています。
目盛が2のところだったら、大気圧+2kPaと言うことです。

つまり、気圧が高い日と低い日では、ガスの圧力が違うと。。。
更に、天候が変わっていくとゼロ点が変わるので、当然表示も変わると。

ひょっとして、それが焙煎に影響しているんじゃないか?と・・・

本当なら水銀を使った精密な気圧計が欲しい所ですが、20万円以上するので諦めました。
今回作ったのは半導体センサーを使った気圧計です。

まあ、キットを組み立てただけですが・・・^^;

半導体センサーを使った気圧計でも既製品を買うとそれなりのお値段なので、いっそ自作してしまおうと思い立って、作っちゃいました。

電子回路の組み立てかなり久しぶりだったので、結構冷や冷やものでしたが無事に動作して何よりです。
気圧が正しいかどうかは何とも言えませんが、一応正しい標高を示しているので大間違いは無いだろうと。
今日の値をデフォルトとして差分を取っていけば、焙煎との相関も見えてくるかもしれません。

あ、気圧が焙煎に影響しているかどうかはまだ仮定なので、もしかしたら全然関係ないかもしれません^^;



コーヒー焙煎機を引っ越し


Roasting Machine

5月に入り、本格的に暑くなってまいりましたね。

コーヒー焙煎事業、いよいよ本格稼働(の準備)です^^;

今まではキッチンを間借りして細々と焙煎していましたが、
やはり焙煎専用の空間が必要だと感じ、焙煎小屋を作りました。

そして、5月3日の今日、焙煎機を引っ越ししました。
電源の接続で完了。
ガスはプロパンガスを引くことは(安全上、法律の問題で)引くことはできないので、ブタンガスを使用します。

まだ環境が完璧に整ったとは言えませんが、これで焙煎に集中できます。
いよいよ明日、焙煎機を実際に動かして、動作テストをします。
今月のイベントは、新しい環境で焙煎したコーヒーを提供できるでしょう。