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コーヒードリップに関する話題

コーヒーを淹れるときに必要な豆の量はどのくらい?


こんにちは!

今回は、コーヒーを淹れるときの豆(粉)の量についてお話したいと思います。

自分は時々、こんな質問を受けることがあります。

「 コーヒーを淹れるとき、一杯当たりの量をどのくらいにしたら良いのかわからない。ネットで調べたのだけれど、何故か上手くいかなかった。 」

この手の話って、解決しているようで全然解決していないんじゃないかなと思います。

先に結論を言ってしまうと、「よく言われる1杯10g」という量は間違いです!

こんなお話をしていこうかと思います。

ドリップで1杯10g、これは間違い!

厳密にいうと、完全な間違いではありませんが、大きく誤解を与えていると思いますので、間違い!と自分は主張いたします。

自分がコーヒーを淹れる場合ですが、4杯分を入れる場合は40g、つまり1杯当たり10gの粉を使います。

しかし、1杯分「だけ」を入れるのならば、コーヒーの粉は15g使います。

もうお分かりかと思いますが、コーヒーの粉の量は、同時に淹れる杯数によって異なってきます。

自分が入れる場合でしたら、

・1杯分:15g

・2杯分:23g

・3倍分:32g

・4杯分:40g

・5杯以上:人数×10g

このようになります。

しかしながら、ネットで拡散されているやり方の大多数は、「1杯10~12g」と謳っている記事のなんと多いことか。確かにコーヒーは淹れられますが、かなり薄いコーヒーになるでしょうね。

これは推測ですが、一杯当たりの量に違いがあるということは「面倒」につながるため、強制的に規格化しているんじゃないでしょうか?

かつて、コーヒーが一般家庭に普及した際には、家族分のコーヒーを淹れることが出来れば良かったので、家族分、つまり4,5人分のコーヒーを淹れられる量をそのまま、杯数が少ない場合にも当てはめてしまったのだろうと推測いたします。

さらに言ってしまうと、現在広まっているコーヒーの淹れ方には、「濃さをどうやって調節したら良いか」の部分が完全に抜け落ちています。濃いコーヒーが好きな方が、1杯10gの記事を信じて自分でコーヒーを淹れてみたら、上手く行かないと思ってしまうのも当然です。

原因は淹れ方にあるのではありません。読んだ記事に問題があるのです!

コーヒーの挽目は中細挽き、の嘘

もう一つ、自分でドリップをするときに上手く行かない原因がここに隠れています。スーパーで販売されているレギュラーコーヒーの挽目、そしてネット上で広く謳われているコーヒーの挽目、なぜか「中細挽き」なんですよね。

こんなに細かい挽目のコーヒーでドリップしたら、ほぼ確実に失敗します。

お湯を注いでも、粉が細かすぎてお湯が上手く下に落ちず、側壁に流出してペーパー伝いに落ちていく様子が容易に想像できます。多くの方がコーヒーメーカーを使ってドリップしているとは思いますが、規定量入れても思い通りの味にならないのではないでしょうか?

コーヒーの挽目は、粗挽きが基本です。お湯を注いで、粉の上に一瞬お湯がたまり、その後すぐにスーッと吸い込まれていくくらいの粗さが理想的です。

コーヒー豆は油分が非常に多く、細かく引いてしまうとお湯を吸収しにくくなり、簡単に目詰まりしてしまいます。

ですので、粗挽きがちょうどよいのです。粗挽きでドリップすると、すっきりとした味わいのコーヒーになります。濃くしたい場合は、細かく挽くのではなく、粉の量を増やします。

ですので、粉で購入する場合は、なるべく粗挽きのものを選ぶようにしましょう。豆を挽いてくれるお店なら、粗挽きをお願いするのが良いと思います。

今までとは挽目が変わるので、当然ながら同じ量の粉を入れたら、薄く感じることになります。その場合の淹れ方を解説していこうと思います。

コーヒーの好みの濃さを探る場合、まず濃いめのコーヒーを淹れてみる

コーヒーの好みの濃さの適量を探る場合、一回で正解にたどり着こうとしては行けません。3回くらいで好みの味を見つけるのが理想です。冒頭に上げたコーヒーの量

・1杯分:15g

・2杯分:23g

・3倍分:32g

・4杯分:40g

・5杯以上:人数×10g

まずは、これに+1g追加して始めてみましょう。つまり2杯分を作りたかったら、24g使うということです。これでドリップすると、結構濃いコーヒーが入れられると思います。

この濃さが気に入ったなら良し、濃すぎると思ったら、この回ではお湯を少し足して、自分の好みの濃さに薄めましょう。濃いコーヒーを淹れてしまっても、お湯で薄めて適切な濃さに直せますが(お湯の淹れすぎに注意)、薄くなってしまったコーヒーはどうやっても濃くすることはできません。

そして次に入れるときに、粉の量を1g減らしてドリップします。

このように、自分が気に入る濃さになるように、ちょっとずつ粉の量を変えてドリップし、自分の好みの味になる粉の量を決めます。

ポイントは、「濃さの調節は粉の量だけで決める事」です。挽目を変えて濃さを変えると、適切な場所を見つけるのが困難になってきます。挽目を変えるのは、どうしても風味に納得がいかない場合など、大幅に味を変えたい場合にのみ行うようにしましょう。

今回は、コーヒーの粉の量について、コーヒーの挽目について、そして好みの濃さを探る方法について解説してみました。

ネットで広く謳われている、いわゆる定説には結構間違いがあって、それが全く改善されることもなく、あたかも真理のように広まっていることが良くあります。情報を鵜呑みにせず、ぜひ自分なりの方法で正解を探り当てていただければと思います。

今日はこれにて。

それでは!



タンザニア/モンデュールの美味しさを、飲みながら伝える



私が取り扱うコーヒーの中で一番人気
「タンザニア/モンデュール」

深煎りのコーヒーです。
深煎りのコーヒーの特徴はなんといっても苦味ですが、その心地よいしっかりとした苦味とともに、様々な風味が同居しており、
何度飲んでも飽きないコーヒーだと自負しております。

今回は、その「タンザニア/モンデュール」を私が普段どんな飲み方をしているのか、ご紹介したいと思います。

焙煎直後の豆は、大体ガラスキャニスターに入れて保存することが多いです。
基本的に常温保存です。

スプーンですくい、適量を計り取ります。

抽出方法はペーパードリップで、HARIO式円錐式ドリッパーを使用します。
私は普段から円錐ドリッパーでハンドドリップしてコーヒーを淹れているので、この抽出方法が味の基準になっています。

今回は2杯どりで、味は薄めにしようと思います。

薄めなのでコーヒーの量は20gにしました。
私が入れる場合、
・超濃いめ ・・・ 23g
・濃いめ  ・・・ 22g
・普通   ・・・21.5g
・薄目   ・・・20g

こんな感じです。

コーヒーの味を常に一定にしたければ、計量は基本中の基本です。
使用している秤は、TANITAのキッチン用で、0.1g単位で計れるものです。
他に、HARIOの計りも持っていますが、今回はよりご家庭で使うものを意識して、こっちを使いました(笑)

ミルを使って粉にします。
挽目は粗め、お湯を注いだ時にスーッと浸みこんでいくくらいの粗さです。
私が普段使っているミルは、富士ローヤル「みるっこ」ですが、みるっこのダイヤルでいうと「10」です。
最も粗い目になります。

ハンドミルなどでは、もっと粗目にも設定できてしまうので、あまり粗すぎにならないよう気を付けてください。
ただ、お湯を注いだ時に湯がたまって落ちない状態では、挽目が細かすぎです。
お湯が少したまっても、速やかに落ちていくくらいが良いです。

粉をドリッパーに入れて、お湯を注ぎます。
ポットは注湯専用にKALITAのステンレスポットを使用しています。
お値段も手ごろなのでおすすめです。

実は私の愛用ポットは銅製なのですが、これは高価で一般向けとはいいがたいので、今回はステンレスポットを使用しています。
最初はポタポタとお湯を点滴します。

コーヒーの粉にお湯が染み渡ったら、お湯を連続で注ぎます。
ただし、あくまでも細く注いで、一気にお湯が出てしまわないように注意。

サーバーのメモリを見て2杯分のコーヒーができたら、速やかにドリッパーを外します。

コーヒーを、あらかじめ温めておいたカップに静かに注ぎます。

できました!

抽出時間ですが、よく「3分以内が良い」とか言われますが、あまり気にしなくてよいと思います。
お湯が速やかに落ちる、適切な挽目であれば、そんなに時間がかかることはなく抽出できるはずです。

今回のコーヒーは薄目とは言いつつも、しっかりと苦味、うま味は出ていて、正直おかわりしたくなっちゃいますね。

あ、もう一杯分ありましたね(;^_^A

タンザニア/モンデュール、おすすめですので是非一度お試しください。

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タンザニア/モンデュール

産地:タンザニア、アルーシャ近郊
風味:ビターテイスト、ほろ苦さと甘さ、チョコレートのような風味、しっかり目の後味
焙煎度:深煎り
モンデュールという名前は、キリマンジャロ山の麓、アルーシャ地方モンデュール山麓にある農園ということで付いた名前です。
「特別なコーヒーを飲みたい人に」向けて作られるコーヒーは、同じタンザニア産のコーヒーと比べても、一段と高い品質を誇り、その深い味わいは誰もが納得するコーヒーです。
私が販売するコーヒーの中でも断トツの人気を誇っています。
香り高く、本当のタンザニアコーヒーの風味とビターテイストを楽しめるよう、深煎りに仕上げました。
CAFE LUA CHEIA キリマンジャロ タンザニア モンデュール スペシャルティー コーヒー豆 200g 深煎 自家焙煎 (豆のまま ※ おすすめ)

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円すい型ドリッパーでコーヒーを淹れる(ハリオとコーノ)



今まで、メリタ式、カリタ式のドリップ方法について解説してきました。
 
ウェブ上でも多くの方が淹れ方を解説されていますが、それでもなお私のところまで記事を読みに来てくださる方がいらっしゃるということは、コーヒーを淹れるということが意外と難しいのかなぁ~なんてなんとなく思っております。
 
そんなに難しくないですよ。実際問題。 
 
今回は円錐型ドリッパーの開設を少し。。。
円錐ドリッパーは、日本発祥の道具です。
オリジナルはコーノ式です。
 
その後、特許が切れた後にハリオがリブ(溝)の形状を改良した円錐型ドリッパーを開発し、現在はハリオ式のドリッパーが世界中に広まっています。

性能的な違いはそれほどありません。
リブの形状が異なり、コーノ式は短いリブが、ハリオ式は上端までリブが伸びています。
リブが長いと、ペーパーがドリッパーに張り付かず、お湯の落ちる速度が速くなります。

コーノ式では、リブの長さを調節してお湯の速度を制限し、じっくりとコーヒーが抽出される工夫がなされています。

一方のハリオ式は、お湯の落ちる速度はかなり早いので、自分で湯の落ちる速度をコントロールする必要があります。

コーノ式の方が初心者が淹れても美味しくできると思いますが、慣れてくるとハリオ式の方が自由度が高いので、玄人にはハリオ式がおすすめかもしれません。
 
もちろん、プロでもコーノ式を使う方はいるので、最終的には自分がどんな味を出したいかによって選べばよいと思います。
 
私は両方とも(というか抽出器具は一通り)持っていますが、日常的に使用しているのはハリオ式ドリッパーです。

さて、
タイトルの円錐型のドリッパーに関してですが、ブログ上では詳しく書いてきませんでした。
 
なぜなら、円錐型のドリッパーを使う方法はセミナーで解説する有料コンテンツだからです(;^_^A
 
その解説を無料で載せてしまったら、過去にお金を払って私のセミナーを受けてくれた方々に失礼というものです。
 
ただ、それではあまりにもそっけないかなと思いますので、少しだけ解説します。

基本的なことですが、どんな淹れ方にも共通することなので、しっかりと身に着けていた開ければ十分に美味しいコーヒーを淹れることはできます。
 
基本:
・お湯の温度は90度以下
・粉は粗挽き
・粉は毎回きちんと計量する
・多めの粉を使う
・最初はゆっくりと静かにお湯を注ぎ、規定量の半分を超えたらお湯注ぐ速度を上げる

こんな感じです(;^_^A
これらはどんなドリップにも共通することですが、これをきちんとマスターするだけでだいぶ違うと思います。
 
テクニカルなことよりも、まずは基本をきちんと押さえる。
これ本当に大事です。