「 2016年07月 」一覧

今の時期のコーヒー事情


暑いですね・・・

私は、実は暑さ大の苦手で、夏は一年中で一番苦手な季節だったりします。
焙煎小屋も暑い。。。
 
コーヒーの売り上げも落ちる夏の時期、自分がやっていることは新しいコーヒーの選定です。
しかし、暑くてコーヒーを口にするたびに、意識が・・・(苦笑)
 
アイスコーヒー飲めばいいじゃないかって話ですが、テイスティングはホットコーヒーに限ります。
てかホットじゃないと風味特性わかんないし。。。
  
 
コーヒーの収穫時期は大別すると年に2回あります。

・北半球の産地(10月~3月頃)…中米、カリブ海、エチオピア、ベトナムなど。
・南半球の産地(4月~9月頃)…ブラジル、ペルーなど
・赤道直下(年に2回)…コロンビア、インドネシア、タンザニア、ケニアなど

赤道直下の産地では、地域によって収穫時期に差があるので、1年中とれるように思えますが、そうでもありません。たいていはメインクロップと呼ばれる時期に良い品質のものが採れ、反対の時期(サブクロップ)のものは安くなる傾向にあるようです。
  
以前にも、収穫時期については記事を書いていますので、そちらも参照してみてください。
(コーヒーの収穫時期)

実は、今の時期(7月)は、コーヒー生豆が最も品薄になる時期でして、3月に収穫されたコーヒー豆が出荷されて、到着するのを待っている状況です。
 
去年の商品が品切れして、通年で出回っている商品以外は、卸会社にもほとんど在庫なし。

 
3月に収穫されたコーヒーは、生産処理、倉庫保管、出荷検査を経て6月に港を出ます。
(船便です)

船に揺られること40日前後ですので、7月の今頃にようやく港に到着することでしょう。
その後、国内での検査を経て、8月ごろにようやく、卸業者が販売を開始します。

それまでは、手持ちの豆で何とかしのぐ日々・・・

今入手可能な生豆で、良さげな奴を選別したりして、新商品を増やしていこうと画策してますが、ニュークロップが待ち遠しいですねぇ。。。



そのコーヒーの風味は? ~コーヒーの風味から世界を考える~


コーヒー豆の風味は?
 
 
ここ数日、世界中では衝撃的な事件がいくつも発生しております。
 
この世の中がどのような方向に進んでいくのか、いささか不安ではありますが、色々と心構えが必要な時代になったんでしょうかねぇ。。。 
 
多くの事件は、元をたどれば些細な誤解だったり、あるいは押しつけのような一方的な圧力があったりと、必ず何らかのきっかけがあるものだったりします。
 
コーヒーで言うならば、「コーヒーとはこういう物だ!!!」のような一方的な発言は、一時的には受け入れられたようでも、いつかは廃れていくものというわけで。。。
 
一昔前の日本でも、
 
「コーヒーとは、苦味がググッとまず来て・・・」
 
などと言われていた物ですが、時代を下るにつれて
 
「コーヒーとは、軽くて何杯でも飲めるようなものでなければならない!」
 
なんて主張が中心なってみたり。。。
 
(どちらも、私の周辺で実際に聞いた主張だったりします^^;)
 

私は特定の主張をするつもりはありませんが、敢えて言うならば、
 
「コーヒーの事をよく理解しましょう」
 
でしょうかね。。。
 
苦味の強い風味も、軽くて何杯も飲めるような風味も、コーヒーの個性そのものです。
 
もはや「コーヒー」と一言で言い表すこと自体に無理が出てきたのかもしれません。
 
産地ごとの風味特性、焙煎による風味変化、そして淹れ方によっても強調される風味が異なる、それが現在のコーヒーです。
 
振り返って世の中を見てみれば、各国の中にもさまざまな人種、宗教、思想を持った人がいて、それぞれが影響し合って社会が構成されています。
 
コーヒーの現状に、現代社会の縮図が見えるようです(と言ったら言い過ぎでしょうか(^^ゞ)
 
多様化したコーヒーの風味を、簡単に語ることが難しくなってきたように、社会も一言で語ることが難しくなってきたのかなと。
 
コーヒーも現代社会も、もっと深く理解する必要があるのかもしれません。
 
今日は、色々な事件が起きる現状を、コーヒーと絡めて考えてみました(大げさな・・・・汗)

それでは!



コーヒー生豆で飲み物?を作ってみた


DSC_0193

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コーヒーは「普通は焙煎されたもの」を頂きます。
 
しかし、発見当初(おそらく10世紀あたり)では、焙煎するという発想はまだなく、豆を直接煮出して「薬として」飲用していたそうです。
 
焙煎を始めたという歴史的な記録は残っておらず、いつから始めたのかは定かではありませんが、倉庫が火災の被害を受けたなどした際に、焼け残りのコーヒーから得も言われぬ良い香りが・・・・なんてことがあったのでは?
 
それはさておき、今回は「生豆の状態で」コーヒー(と言ってよいのか?)を頂いてみようかと思います。
 
生豆での飲用ですが、ヨーロッパでは「グリーンコーヒー」なるものが流行っているそうで、日本でも一部販売されているようです。
 
が、そちらは「全くお勧めしません」
 
正直ボッタクリです。
 
生豆なんて、一部のオークション品を除いて、品質の良い物でも「焙煎後のコーヒーより高い」なんてことはまずありません。

飲用に特殊な生豆を作るなんてことも「ありえません」
 
まあ、そちらはどうでも良いのですが、コーヒーを生豆で飲むことの健康的な意義については、正直疑問符が付きます。
 
統計的に調査が行われたわけではありませんので、データが無くてはっきりとしたことが言えないのです。
 
ただ、カフェインは焙煎したコーヒーよりも多く取れることは間違いないでしょう。
 
敢えてここで紹介するのは、「生豆の状態で飲んでみたら美味しいのか?」を検討してみた。
ただどれだけの事だったりします^^;
 
という事で、実際に検証してみましょう!
 
 
〇生豆コーヒードリンクの作り方

・コーヒー生豆(品質の良いもの):50g

・水1リットル

・容器(1リットル程度の物)

・茶こし

生豆の品質は良いものをお勧めします。

安いコモディティー豆では、カビの生えた豆が混ざっているので正直お勧めしません。

今回豆は50gほどで試してみましたが、もっと少なくても良かったかな・・・と思っています。
 
生豆の状態だと、「際限なく」エキスが抽出され続けるので、いつ終わりにしたら良いのかわからなかったくらいです。
 
1.生豆は水洗いし、お米をとぐようにして表面の薄皮をなるべく取る 
 黒ずんでいる豆や虫食いの穴が開いている豆を見つけたら取り除く
 
2.水1リットルと生豆を入れて、火にかけて煮出す
 
生豆を煮出し中
 
煮出しているときの様子です。
火にかけていると、どんどんエキスが抽出されて、黄緑色⇒茶褐色になっていきます。

3.適当に色が付いたら切り上げて粗熱をとる
 
豆の色はまだ残っているので、抽出はできると思います。正直、適正時間は何とも言えません。
 
今回は20分ほど煮てみました。
 
過去には3日煮出したこともありますが(笑)、それでも抽出は終わらずに諦めたことがあります。
なので、適度に色合いを見て切り上げるのが良いでしょう。

3.茶こしで濾しながら容器に移す
 
生豆の煮出し液を容器に入れてみた
 
容器にいれるとこんな感じです。
 
なんだか緑茶っぽいですね(^^ゞ
 
肝心のお味ですが、苦くは無く、何となく生っぽくもあり、美味しいとは言えませんが不味くもなく、これはこれでアリですね。
 
ちなみに豆の種類が異なると味も違います。
 
ほんのりとチョコレートフレーバーな風味になる豆もあります。
 
体に良いと言われているポリフェノールが可溶性なら、健康ドリンクになりそうですが、成分がお湯に溶けにくくても、ちょっと変わったお茶の雰囲気で楽しめる気がします。
 
生豆の入手方法ですが、インターネット通販で個人でも買うことが出来ます。
もっとも、私が使っている生豆はロットが個人レベルでは多すぎるので、具体名は敢えて紹介しないことにしました。
 
是非一度、怖いもの見たさ的なノリで試してみるのはいかがでしょうか?
 
それでは!