「 2016年07月 」一覧

酸味のコーヒー 


ピンク色の紫陽花

自分が定番の味として持っているものが数種類あります。
 
というか、その数種類しか扱っていません(^^ゞ
 
何故かと言うと、まだそこまで規模を大きくして販売できないから、なんですが・・・
 
とりあえず定番ものは、大部分が深煎りのコーヒーです。
 
そのなかで唯一酸味のコーヒーとして扱っているのが
 
「ケニヤ/アイボリーエステート」
 
ケニヤのコーヒーは、スペシャルティークラスでなくとも品質が良くて、それなりのお値段で取引されています。
 
コモディティーコーヒーの「コロンビアマイルド」と呼ばれるカテゴリーには、「コロンビア産コーヒー」と「ケニヤ産コーヒー」「タンザニア産コーヒー」が含まれています。
 
・・・
 
時々、にわか仕込みでコーヒーの事を知った風な人が、
 
「このコーヒーは何? ・・・ ああ、コロンビア? コロンビアマイルドだね?」
 
なんてことを言って来るのですが、「コロンビアマイルド」はブランドではなくて、商品先物の分類用語ですので気を付けましょう(苦笑)
 
・・・
 
話が逸れました・・・
 
ケニヤコーヒーの話でしたね。
ケニヤコーヒーは日本では認知度が低いのですが、おそらく日本にほとんど入ってこなかった為だと思います。
 
世間では酸味のコーヒーと言えば「キリマンジャロ」のブランドを冠するタンザニアですが、ケニヤのコーヒーの酸味も負けていません。
 
タンザニアコーヒーの酸味は「ベリーのような」雰囲気をかもしだすのですが、
 
ケニヤコーヒーは主に「シトラスのような」柑橘系を思わせる酸味を感じることが出来ます。
 
酸味の利いたコーヒーは、焙煎によるバランス調整が結構難しくて、安定した風味を作り続けられるようになったのは、実は最近の事だったりします。
 
しかし、上手にできたケニヤコーヒーを、これまた良いバランスでドリップすると、本当に「レモンティー」のような雰囲気を感じることが出来ます。 

酸味の綺麗なコーヒーは(たぶん誤解されていますが)、酸っぱいというよりも「フルーティー」という表現の方が適切な気がします。

それほどに、様々な果物や花の香りを連想させることがあります。
 
コーヒーと果物が、実は相性が良い?というのも、あながち間違いではないかもしれません。

取り留めなくお話してしまいましたが、酸味のケニア/アイボリーエステートは美味しいという事を言いたかったのでした(^^ゞ
 
それでは! 

 



コーヒーの美味しさは豆の品質で決まる


白い胡蝶蘭
 
 
前回はコーヒーの焙煎技術について触れましたが、焙煎技術って何だろう?
 
そう考えた場合の私の答は・・・
 
「コーヒー豆のポテンシャルを引き出す作業」
 
そう考えています。
 
美味しいコーヒー豆があって初めて、焙煎で美味しいコーヒーが出来る。
 
そういった考え方です。
 
この考えに至ったのには訳があります。
 
それは、、、自分はコモディティーコーヒーを美味しくするのが苦手、なんですね。
 
コモディティーコーヒーとスペシャルティーコーヒーの決定的な違いは何かと言うと、ズバリ「完熟度」が違います。
 
スペシャルティーコーヒーは熟度が高いために、風味のベースとなる多糖類が多く含まれていると考えられます。
 
それに対して、コモディティーコーヒーは多糖類が少なく、未熟故に含まれる(あんまりわかっていない)成分が含まれています。
 
コモディティーコーヒーをスペシャルティーコーヒーのように焙煎すると、コーヒーの風味に寄与する成分の形成以上に、風味を損なうエグ味や渋みの成分が多く形成されます。
 
それ故に、「なんか青臭くて、口に残る味」が出来てしまって、コーヒーの美味しさを台無しにしてしまうのです。

コモディティーコーヒーを美味しくするためには、この渋味成分を無くすように焙煎する必要があります。
 
どうするかと言うと、焙煎初期の火力を落として「じっくり、やさしく」焙煎してあげる必要があるのです。
 
一般にコーヒーの焙煎初期はゆっくり行わなければならない、と言われる所以です。
 
もちろん、美味しい成分もどんどん飛んでしまいますから、じっくり過ぎるのも良くない。
 
コモディティーコーヒーの焙煎では、そのさじ加減がきわめて難しいのです。
 

持論ですが、スペシャルティーコーヒーの焙煎よりも、コモディティーコーヒーの焙煎の方が難しいです。そういった意味では、自分の焙煎技術はまだまだ未熟です。
 
しかし、もともとポテンシャルの高いコーヒー豆ならば、その可能性を引き出してあげることはできます。
スペシャルティーコーヒーの場合は、生焼け味にならないギリギリのところを見つけてあげれば良いのですから。
 
コーヒーの焙煎を始めようとする人に、「高品質の豆で練習しましょう」と言うのは、スペシャルティーコーヒーの方が味のクリティカルポイントを見つけるのが簡単だからに他なりません。
 
優れているものは、常にシンプルなんですね・・・

今日はこの辺で。
 
それでは!



コーヒー焙煎 上達の法則(みたいなもの)


コーヒー焙煎機
 
 
「コーヒーを焙煎してみたい」
 
今から4年前だったでしょうか?
 
そう思った私は、まず手網焙煎から始めてみました。
 
この時、今でもラッキーだったと思う事は、手網焙煎を実践する仲間に巡り合えたという事です。
 
手網焙煎で良く言われることですが、
 
「何故かわからないが、奇跡のコーヒーができることがある」

つまり、時々素晴らしく美味しいコーヒー出来るのです。

最初、その理由はよく判りませんでしたが、一人で悩んでもわからない事と言うのは、2人で考えると2倍以上の速さで答にたどり着くものです。
 
今では、焙煎初期の火の当て方で風味がかなり変わることがわかっています。
 
〇焙煎上達のコツ ・・・ 一人で考えるよりも、仲間を見つけて共通のテーマを以て取り組む
 
私は、自家焙煎店に焙煎のレクチャーを受けにも行きましたが、大きな焙煎機の扱いは学べましたが、美味しいコーヒーの作り方を研究するには、師を持つよりも仲間を持つ方が良いと考えています。
 
コーヒーは高度に嗜好性の高い飲み物ですので、好みが合わないと全く良さが理解できないことがあります。
 
コーヒーの自家焙煎をやる人は、特にこだわりが強いですから、「こういう風に焙煎しなければならない」と言われても、それでできるコーヒーに納得が出来なければ、やり方自体に疑問を持たざるを得ません。
 
それよりも、同じ立場で気兼ねなく意見を言い合える仲間を見つけ、焙煎したコーヒーを率直に評価してもらった方が、圧倒的に早く上達するでしょう。
 
自分の作り出した風味が他の人も満足出来るとはかぎりませんが、仲間内で評価を貰えるような味を作り出す様になれるなら、他の第3者にも評価してもらえる可能性はぐんと高まります。
 
お客様に風味評価してもらうのも確かに大事ですが、具体的にどうやって改善したらよいかのヒントは、焙煎を知っている人でないと出すことが出来ません。
 
コーヒーの焙煎技術上達の第一歩は「同じ目的(焙煎の上達)を持っている仲間を見つけること」
これが一番大事かなと。
  
コーヒーの焙煎をやってみたい人、仲間を是非みつけましょう!
 
それでは!