美味しいコーヒーの産地 ~インド~


************************************
CAFE LUA CHEIAのこだわりのコーヒー
当店自慢の深煎りコーヒー。amazon倉庫からの発送ですので、最速で当日、通常配送でも2日以内にお届け可能です。
amazon恐るべしですね~

今回は「粗挽き」の商品になります。 
 
・マンデリン・ブルーバタック(深煎り)

 
・タンザニア・モンデュール(深煎り)

 
 
品切れになるのが早くて、在庫補充がなかなか追いつかなくて申し訳ありません。

その他商品は、今後在庫を補充していきます。

************************************

インドは紅茶の産地として良く知られていますが、実はコーヒーの産地としても古くから知られています。
歴史的に見ると、インドはエチオピア、イエメンという発祥地以外に初めてコーヒーが移植された地でもあります。

インドに初めてコーヒーを持ち込んだのは、インド人イスラム僧侶、ババ・ブーダン(ババ・バダン)と言われています。
1600年ごろ、ババ・ブーダンはメッカ巡礼の折にコーヒーを知り、帰りにイエメンに立ち寄ってコーヒーの種を7粒、密かに持ち帰ったといわれています。

当時、コーヒー豆は厳しく管理されており、種や苗木をイスラム圏の外に持ち出すことは固く禁じられていました。
飲料用のコーヒー豆は、すべて一度お湯に通し、発芽不能な状態にして輸出されていたくらいです。

しかし、ババ・ブーダンは厳重な管理の目をかいくぐり、コーヒーの種をインドに持ち帰ることに成功、インド南部のマイソール丘陵地に種を植えました。
そのうちの一粒が無事に発芽し、現在のインドコーヒーのルーツになったといわれています。

その後インドはイギリス領となり、紅茶の産地として有名になっていきます。
これには、統治国であるイギリスで紅茶が流行したこと、18世紀後半にインドのコーヒーが伝染病で全滅したことが影響しています。

しかし現在ではコーヒーの産地としても復活し、世界第5位のコーヒーの生産国です。
ただし世界シェアは5%程度ですが。

インドコーヒーで現在日本で入手できるものでは、モンスーンと呼ばれるコーヒーが比較的有名です。

大航海時代、インドからコーヒーをヨーロッパに輸送するのに、帆船で半年かかりました。
収穫時にはきれいな緑色だったコーヒーも、船倉に置かれることで金色に変わりました。
このコーヒーはまろやかで独特の風味を持っていたといわれています。

時代は進み、輸送手段が帆船から蒸気船に変わり、スエズ運河が開かれると、インドーヨーロッパ間の輸送期間は大幅に短縮され、金色のコーヒーは姿を消しました。

しかしこの、インドを想起させるコーヒー豆は多くの人がその風味を懐かしみ、黄金のコーヒーを求める声は日増しに高まりました。そこでインドでは、5~7月に吹く貿易風の時期を利用して、黄金色のコーヒーを再現し、現在も作り続けています。

収穫されたコーヒー豆は袋に詰められ、風通しの良い倉庫に、コーヒーに風が当たるように間隔をあけて置かれます。
コーヒーは数日ごとに袋を詰替えて再度配置されます。
6~7週間後には緑色のコーヒーは黄金色のコーヒーになり、モンスーンコーヒーとして出荷されていきます。

なんだか美味しそうですね。
私も、記事を書きながら飲んでみたくなりました。
機会があったら、仕入れてみようと思います。



美味しいコーヒーの産地 ~イエメン


エチオピアがコーヒー発祥と言われていますが、実はイエメンをコーヒーの発祥とする伝説もあります。

いずれにせよ、イエメンはコーヒーの歴史には欠かせない重要な地域です。
モカコーヒーの名は、かつてイエメンの「モカ港」にコーヒーが集積されて出荷された事にちなんでつけられた名です。
(現在は砂に埋もれて、港としての機能はありません)

モカ港には、エチオピアとイエメンのコーヒーが集められました。
そもそも、15世紀まではこの限られた地域でのみ、コーヒーは生産されていたのです。

現在モカコーヒーと呼ばれるものは、

・モカ・シダモ(エチオピア)
・モカ・ハラー(エチオピア)
・モカ・マタリ(イエメン)

このように、産地名を後ろにつけて区別しています。
もちろん、モカを名乗れるのはエチオピア産、イエメン産コーヒーのみです。
ただし、イエメンのモカ・マタリは必ずしもマタり地方のコーヒーを指すわけではなく、イエメン全地域のコーヒーを指して呼ぶようです。
(もっと高級なイエメン産コーヒーには、村の名前が付きます。)

イエメン産コーヒーは、品種改良種ではなく、コーヒーの原種そのものが現在も栽培され続けています。
風味はモカコーヒーに特徴的な、浅煎りならベリーのような甘酸っぱい香りを有し、深煎りはとてもすっきりとして、
チョコレートの様な余韻が残ります。

イエメンのコーヒーは、標高が1000~3000mの斜面を利用したり、ワジと呼ばれる涸れ谷の周辺で栽培されています。
大規模な農園はなく、家族経営の小規模な農園で、コーヒーは栽培されています。
イエメンの山岳に暮らす部族は誇り高く、先祖伝来の土地を他人に売ることなく伝承し続けているのです。
また、畑の一部で穀物や野菜なども作って自給自足の生活を送っています。

コーヒーの生産技術も伝統的なもので、収穫したコーヒーは天日で乾燥した後に石臼で周囲の果肉、殻を取り除きます。
すべて手作業のため、生産量は限られ、したがってイエメンのコーヒーは他の産地よりもはるかに高値で取引される貴重な物です。

現在、イエメンは内戦状態にあり、コーヒーの供給も殆ど止まってしまっています。
日本にも限られた量しか入荷されず、ますます貴重なコーヒーとなりつつあります。

一日も早く内戦が落ち着いて、美味しいコーヒーが安定して供給できるようになることを願っています。



美味しいコーヒーの産地 ~エチオピア~


エチオピア地図

エチオピア国旗

街中の人に
「コーヒーの産地を言ってください」
と質問したら、確実にブラジルが一位になるでしょうね。その次がコロンビアでしょうか。

コーヒーの産地はどこ?
と問われてエチオピアを真っ先に挙げる人は、相当なコーヒー好きと思われます(笑)。
しかし、エチオピアのコーヒーは、産地別の美味しいコーヒーとして真っ先に取り上げるだけの価値があります。

エチオピアコーヒーは、古くから「モカ」コーヒーとして知られています。
エチオピアコーヒーを聞いたことが無い人でも、モカコーヒーは知っているでしょう。

風味は非常に独特かつエレガントで、華やかな香りを持ち、キリッとして後味の良い風味は多くの人を魅了しています。
また深煎りにすると、チョコレートフレーバーを感じることができます。
「カフェモカ」と言うココアとコーヒーを混ぜた飲み物は、モカコーヒーのようなチョコレートフレーバーをイメージして作られたらしいですよ。

自然にコーヒーが育つ環境があるエチオピアは、最も美味しいコーヒーができる国の一つなんです。

国土の大部分はアビシニア高原と言われる地域で、標高2000m~3000mあります。
気候区分としてはサバンナ気候ですが、
アビシニア高原は、標高があるおかげで気温変化は15~25℃前後と温暖で雨量も多く、
植物が生育しやすい環境がととのっています。

このアビシニア高原こそ、コーヒー発祥の地と言われています。
14世紀ごろまでに、エチオピアや、海峡を挟んで隣の国イエメンでコーヒーがイスラム聖職者によって発見され、眠くならない薬として重用されました。
17世紀までは、世界のコーヒーはエチオピアとイエメンが(と言うよりイスラム社会が)独占的に生産していました。
エチオピアのコーヒーは、かつてイエメンの「モカ港」に集積され、世界に出荷されていました。
それ故に、エチオピアのコーヒーを現在でも「モカ」と呼ぶのです。

この地域には、現在も数多くの野生のコーヒーの木が存在しています。
種類はすべてアラビカ種ですが、種が特定されていないコーヒーが数多く存在しているようです。
エチオピアのコーヒーは、野生だか農園だか良く判らないような状況で育ったコーヒーが収穫されているのです。

地区としては、
・ハラー(東部)
・シダモ(南部)
・ジンマ(西部)
・レケンプティ(西部)

が有名です。
近年、シダモ地区のイルガチェフェ村産コーヒーが特に人気ですね。
私も常に在庫を持っています。

エチオピアのコーヒー生産量は世界第5位ですが、世界シェアとしては4%程度です。
コーヒーはブラジルが40%、ベトナムが20%のシェアを誇っており、残りの4割を多くの国で分け合っている感じです。

エチオピアのコーヒーは、欠点豆の少なさでグレードを定めています。
エチオピアには高地であるため、コーヒーを食い荒らす害虫が少なく、病気にもあまりならないため、コーヒーの品質は単純に生産処理の良し悪しで定められる事ができるからです。

病害虫がいない環境であるため、農薬を使う必要は無く、また貧しいが故に農薬を買う事も出来ないため、特に記載がなくても無農薬栽培のコーヒーがほとんどです。
(資産に余裕がある生産団体が管理している地域では、オーガニック認証などを取っているところもあります)

コーヒーの美味しさは、量ではなく質、それは間違いなさそうです。