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マンデリン・ブルーバタックの販売再開


画像にリンクを貼って、販売ページに飛ぶようにしてみました(^。^;)ゞ
 
私のショップでは、現状で2種類、イベントのみの提供も含めると3種類のマンデリンを扱っています。

「マンデリンが3種類って?」
 
そんな疑問を持たれる方もいると思いますので、その辺の説明も兼ねてマンデリンについて解説したいと思います。
 
マンデリンとは、インドネシア・スマトラ島で生産されるアラビカコーヒーの総称です。
 
スマトラ島でアラビカコーヒーを栽培していた部族名に由来しています。
 
もっとも、コーヒーを作っているのはマンデリン族だけではありません。たまたまマンデリン族と近い関係にあった業者が、「マンデリン」をブランド名にしようと決め、それが広まったというのが正しいように思います。
 
インドネシアは、島ごと(スマトラ、ジャワ等)、民族ごとに独立心が強く、かろうじて国の体裁を保っていますが、実際は部族ごとにそれぞれ自治国を形成しているような状態です。
 
つまり、われわれがマンデリンと呼ぶコーヒーは、それぞれの部族の地域で栽培されたコーヒー豆を、地元のバイヤーが回って集めて一つにし、それを「勝手にマンデリンと呼んでいる」に過ぎません。

つまり、生産地域をもっと細かく分ければ、マンデリンと呼ばれるコーヒーの中にも、違いは幾つもある、という事になります。
 
私のショップでは、その中から3種類を選び取り扱っています。
(以前にも、「マンデリン考」という記事を書いていますので、合わせて参照ください)
現在、マンデリンは品切れ中なのですが、この度ブルーバタックが販売再開にこぎ着けました。
  
今回紹介する「ブルーバタック」は、そのマンデリンの中で特に品質の良いコーヒーを選りすぐった一つになります。
主にアメリカ向けに出荷されているようで、非常に人気の高いブランドです。
 
スマトラ島北部に「トバ」と呼ばれる湖があり、この湖を中心とした地域「リントン地区」に暮らすバタック族によって、ブルーバタックは育てられています。
 
推測ですが、トバ湖周辺は独立自治を営んでいる部族が多い地域なので、外国のバイヤーが入ることは難しく、地元の信頼できる(そして部族にも信頼されている)バイヤーが良いものを選りすぐって輸出していると思われます。
 
マンデリンは、昔から「スマトラ方式」と呼ばれる独自の精製方法によって作られています。しかし品質のブレが大きく、ロットごとに味が違うというのは日常茶飯事でした。
 
この問題を、カップテストによる味の統一化や、独自の乾燥設備(屋根つきの小屋)などによって解決し、独特の甘い風味、柑橘系の爽やかな酸味、シルクのような滑らかな口当たりを実現しました。
 
スペシャルティーにこだわった業者(海外からの指導もあったと思われます)が、高品質豆を生産する農家と親密な関係を作り上げ、さらに精製にこだわったおかげで、ブルーバタックと言うスペシャルティーコーヒーは成り立っています。
 
このブルーバタックを深煎りに焙煎して、独特の風味と甘みをいかん無く楽しめるようにしました。
amazonからの出荷になりますので、注文してから到着までもスピーディーです。
 
商品は「豆のまま」になります。
是非一度お試しあれ。 
 

 

 
 



今の時期のコーヒー事情


暑いですね・・・

私は、実は暑さ大の苦手で、夏は一年中で一番苦手な季節だったりします。
焙煎小屋も暑い。。。
 
コーヒーの売り上げも落ちる夏の時期、自分がやっていることは新しいコーヒーの選定です。
しかし、暑くてコーヒーを口にするたびに、意識が・・・(苦笑)
 
アイスコーヒー飲めばいいじゃないかって話ですが、テイスティングはホットコーヒーに限ります。
てかホットじゃないと風味特性わかんないし。。。
  
 
コーヒーの収穫時期は大別すると年に2回あります。

・北半球の産地(10月~3月頃)…中米、カリブ海、エチオピア、ベトナムなど。
・南半球の産地(4月~9月頃)…ブラジル、ペルーなど
・赤道直下(年に2回)…コロンビア、インドネシア、タンザニア、ケニアなど

赤道直下の産地では、地域によって収穫時期に差があるので、1年中とれるように思えますが、そうでもありません。たいていはメインクロップと呼ばれる時期に良い品質のものが採れ、反対の時期(サブクロップ)のものは安くなる傾向にあるようです。
  
以前にも、収穫時期については記事を書いていますので、そちらも参照してみてください。
(コーヒーの収穫時期)

実は、今の時期(7月)は、コーヒー生豆が最も品薄になる時期でして、3月に収穫されたコーヒー豆が出荷されて、到着するのを待っている状況です。
 
去年の商品が品切れして、通年で出回っている商品以外は、卸会社にもほとんど在庫なし。

 
3月に収穫されたコーヒーは、生産処理、倉庫保管、出荷検査を経て6月に港を出ます。
(船便です)

船に揺られること40日前後ですので、7月の今頃にようやく港に到着することでしょう。
その後、国内での検査を経て、8月ごろにようやく、卸業者が販売を開始します。

それまでは、手持ちの豆で何とかしのぐ日々・・・

今入手可能な生豆で、良さげな奴を選別したりして、新商品を増やしていこうと画策してますが、ニュークロップが待ち遠しいですねぇ。。。



そのコーヒーの風味は? ~コーヒーの風味から世界を考える~


コーヒー豆の風味は?
 
 
ここ数日、世界中では衝撃的な事件がいくつも発生しております。
 
この世の中がどのような方向に進んでいくのか、いささか不安ではありますが、色々と心構えが必要な時代になったんでしょうかねぇ。。。 
 
多くの事件は、元をたどれば些細な誤解だったり、あるいは押しつけのような一方的な圧力があったりと、必ず何らかのきっかけがあるものだったりします。
 
コーヒーで言うならば、「コーヒーとはこういう物だ!!!」のような一方的な発言は、一時的には受け入れられたようでも、いつかは廃れていくものというわけで。。。
 
一昔前の日本でも、
 
「コーヒーとは、苦味がググッとまず来て・・・」
 
などと言われていた物ですが、時代を下るにつれて
 
「コーヒーとは、軽くて何杯でも飲めるようなものでなければならない!」
 
なんて主張が中心なってみたり。。。
 
(どちらも、私の周辺で実際に聞いた主張だったりします^^;)
 

私は特定の主張をするつもりはありませんが、敢えて言うならば、
 
「コーヒーの事をよく理解しましょう」
 
でしょうかね。。。
 
苦味の強い風味も、軽くて何杯も飲めるような風味も、コーヒーの個性そのものです。
 
もはや「コーヒー」と一言で言い表すこと自体に無理が出てきたのかもしれません。
 
産地ごとの風味特性、焙煎による風味変化、そして淹れ方によっても強調される風味が異なる、それが現在のコーヒーです。
 
振り返って世の中を見てみれば、各国の中にもさまざまな人種、宗教、思想を持った人がいて、それぞれが影響し合って社会が構成されています。
 
コーヒーの現状に、現代社会の縮図が見えるようです(と言ったら言い過ぎでしょうか(^^ゞ)
 
多様化したコーヒーの風味を、簡単に語ることが難しくなってきたように、社会も一言で語ることが難しくなってきたのかなと。
 
コーヒーも現代社会も、もっと深く理解する必要があるのかもしれません。
 
今日は、色々な事件が起きる現状を、コーヒーと絡めて考えてみました(大げさな・・・・汗)

それでは!