焙煎機 ちょっとずつ改造2


焙煎機の改造、少しずつ進んでいます。
もともとこの焙煎機は簡単な排気設備しかなく、そのためにあくまでも家庭用と言う位置づけでした。
しかし、僕はこの焙煎機をイベントに使いたい。。。
そのためには、チャフが舞う事態は最小限にしたい。
要は、みんなにチャフが降りかかるのを避けたい。。。
と言う動機で、排気ダクトを付け、サイクロンでチャフを捕獲できるようにしました。
これは以前にも紹介しましたね。

Roaster

小型焙煎機

画面の左側の黒い筒、この部分がサイクロンです。
完全手作りです^^;

これだけでは十分ではありません。
豆を取り出す瞬間、煙とチャフが排出されます。
同時に豆の焙煎進行を止めるために急冷しなければなりません。
そのための冷却器を作りました。

パイプから豆の熱気ごと空気を吸い取ります。

パイプから豆の熱気ごと空気を吸い取ります。

最初の画像にはざるの下には何もありませんが、このようにざるの下から空気を吸い込むように工夫しました。
空気を吸い込むためにはサイクロン式掃除機をそのまま利用。
こんな感じ↓

冷却器の本体です。サイクロン式掃除機をそのまま使っています。

冷却器の本体です。サイクロン式掃除機をそのまま使っています。

これは焙煎機の後ろ側に置いてあります。
サイクロンを手作りするコストと手間を考えると、掃除機を使った方が楽なんです。
ただこのシステムには欠点があって・・・

この掃除機には過熱防止のセンサーが付いていて、焙煎仕立ての熱風を吸い込むと安全装置が作動してしまうんです!
なので、豆が冷えるまで掃除機を動かしていると、安全装置が作動して止まってしまうという・・・

結局、焙煎の進行を止めて煙とチャフを吸い込むためだけのために、このシステムは付いています^^;
その後は、別の扇風機で冷やします。
意外としょぼいシステムですが、これでも美味しいコーヒーができるんですよ^^
量は少ないですが。

今日もいつも買ってくれるお客様の注文で、コロンビア豆を焙煎しました。
焙煎豆のラインナップも増やしていきたいですね。



コーヒー豆の選別 欠点豆とは


先日はコーヒー生豆の欠点豆除去の話をしました。
欠点豆とは、混入しているとコーヒーの風味に良くない影響を及ぼす豆のことです。
刺すような苦みだったり、エグ味だったり、渋味だったり。

 どういった豆が良くないのかと言うと、

・虫食い豆 ・・・ ベリーボーラーと呼ばれる1mmほどのゾウムシ、あるいはブロッカと呼ばれる蛾の幼虫に食い荒らされた豆。穴が開いているので判る。内部にカビが発生し、エグ味の原因となる。

・死に豆 ・・・ 正常に結実しなかった豆で、焙煎しても色付きが悪く、良くない風味の原因となる。

・未成熟豆 ・・・ ベルジとも言う。実が赤くなる前に収穫されてしまったもので、品質の低いコーヒーにはよく混ざっている。青臭い、刺すようなエグ味の原因となる。

・割れ豆 ・・・ 精製の途中で砕けてしまった豆。煎りムラの原因となるため取り除く。

・黒豆 ・・・ 精製の段階で腐ってしまった豆・品質の低いコーヒーには混ざっている。コーヒーに腐敗臭をつけてしまう。

他にもまだありますが、こんな感じの、コーヒーの味を悪くする豆が混ざっています。
品質の良い豆は、出荷時に欠点豆を選別していますが、それでも僅かに混入してしまいます。
最終的には焙煎者のこだわりで、どこまで欠点豆を取り除くかが決まります。

一例として、虫食い豆の状態をお見せしたいと思います。

虫食い豆の外観

こちらが虫食い豆。

穴が開いているのがお分かりかと思います。

この豆を縦に割って断面を出したものが次の画像。

虫食い豆の断面

ちょっとわかりづらいですが、内部が緑色になっているのがお分かりでしょうか?
これは青かびです。

この青かびの胞子が、焙煎するとエグ味の原因となってしまうのです。
見るからにまずそうですね^^;
焙煎前の欠点豆をできるだけ除去するということは、美味しいコーヒーを作るためには大切な作業なのです。