「 Coffee Meister 」一覧

お湯が落ちないんですけど・・・コーヒー豆の挽き目について


DSC_0197

DSC_0197

 

コーヒーをドリップしても、お湯が上手く落ちなくて、いまいち美味しく淹れられている気がしない・・・ 

先日のセミナーでもお話したことなのですけれど、このような悩みを持っている方、結構多いのではないのでしょうか?

このブログでも過去に何回か解説していますが、お湯が落ちない原因は、淹れ方が悪いのではありません。

今回は、お湯が落ちない原因とその対策ということでお話しておこうかと思います。

コーヒーの挽目が細かすぎませんか?

いきなり結論ですが、お湯が落ちない原因はずばり「コーヒーの挽目が細かすぎる」です。

私は「粗挽きを推奨」いたします。

私の価値判断で恐縮ですが、市販の粉に挽いてあるコーヒーの多くが中挽きですが、正直なところドリップするには細かすぎると思っています。

コーヒーを細かく挽いて、一杯当たりの抽出に使う粉の量を減らすためでしょうか?

前述の(やや)特殊なコーヒーも、粗挽きで淹れたら、すっきりとしてもっと美味しいコーヒーになります。

では、どの程度の粗さに挽いたら良いのでしょうか?

コーヒーの粗さの目安で、グラニュー糖がよく引き合いに出されますが、あんなの比較になるのでしょうか?

適切な挽目を判断する方法

どの程度が良いのかを知るためには、実際に粗い方から挽いてみて、何回かお湯を注いでみるしかありません。

自分でコーヒーミルをお持ちの方は、一番粗い目でコーヒー豆を挽いてみてください。

自分でミルをお持ちでない方は、お店で「粗挽き」にしてもらうと良いと思います。

コーヒーの粉の量ですが、

・1杯:15g

・2杯:23g

・3杯:32g

・4杯以上:10g×杯数

え~?計量するの?という声が聞こえてきそうですが、最低でも1回は計量して、どのくらいの量で上記の重量になるのかを把握しておいた方が良いです。

練習だと思って、一度はきちんと計量することをお勧めします。

ちなみに濃いめ設定です。ですがまずは濃いめで淹れてみましょう。濃いコーヒーは薄めることが出来ますが、薄いコーヒーを濃くすることはできませんので。

そしていつも通りの淹れ方でコーヒーを淹れていきます

粉の挽目がうんと粗いと、お湯は即座に染み込んでいきます。

ここから徐々に目を細かくしていくと、お湯が急に落ちにくくなる挽き目に出くわします。

そこから1段階粗い挽き目が、適切な挽き目です。

適切な挽目ではお湯が一瞬とどまる

適切な挽き目では、お湯を少しずつ注ぐと速やかに染み込み、お湯の量を増やすと染み込む速度が追い付かなくて粉が盛り上がってお湯が溜まってきます。

その状態でお湯を止めれば、スーッと染み込んでいきます。

お湯がスーッと染み込んでいかない様では、細かすぎるのです。

コーヒーを自分で入れる楽しさは、「色々調整できる」ことではありますが、逆を言えば、調整しないと上手くいかないという事でもあります。

コーヒーを自分で淹れてみたい人、最初から独学で失敗するよりは、素直に誰かに教わった方が良いと思います。

ご近所の自家焙煎店でも教えてくれると思います。

「コーヒーの粉は粗く挽いて、お湯が落ちる適切な挽き目を確認せよ」・・・

一度は確認の為にやってみてください。

それでは!



コーヒー豆の受注後焙煎のメリット、デメリット



初夏の夕暮れ

当店「CAFE LUA CHEIA」は、実店舗を持たずに通販のみで、コーヒーの販売を行っております。
 
原則として、受注後にコーヒー焙煎を行って商品を発送しています。
 
このような方式を取ったのは、お客様には焙煎したての新鮮なコーヒーをお届けでき、商売上の理由では(汗)私が一日中焙煎を行える状況にないので、時間を取れるときに集中して焙煎ができること、そして、必要な量を確実に焙煎することで無駄な焙煎をしなくて良いというメリットがあるからでした。
 
しかしその一方で、焙煎、さらには配達の時間がかかり、注文からお届けまで時間がかかるというデメリットがあります。
コーヒーの販売が増えてきた現在、お届けまで最大で1週間くらいかかってしまう場合も出始めました。
 
こんなに時間がかかってしまうのは、本意ではないな・・・
 
そう思いつつ、対策を練っています。
 
一番の対策は、事前に焙煎して販売することですね。
amazonでの販売では一部始めており、事前にamazon倉庫にコーヒー豆を納品しておくことで、お客様には迅速に商品が届けられます。
 
てか、amazonの配達力すごい・・・
 
自社発送ですと、どうしても送料が安くできないのですが、amazonと契約することで、お客様は格安(2000円以上なら無料)で高速配達システムをご利用いただけます。
 
6月の分はすでに販売が終了してしまいました。
(通常の受注販売はやっています)
 
7月分を頑張って焙煎しないといけませんね。
 
頑張らないと、ですね!
 
それでは!



スペシャルティーコーヒーにグレードは無い



森の中の苔
 
 
本格的な夏を迎えて、暑い日々が続きますね。
 
この時期、私の焙煎小屋は灼熱地獄と化します(^^ゞ
 
しかしながら注文があれば焙煎しないわけにはいきませんので、なるべく日が傾いてから焙煎したいところですが・・・
 
 
先日、コーヒーの(ライバル?店)調査でスペシャルティーコーヒーを扱っているショップの、コーヒーを見ていました。
 
パッと見ると、何となく地味に見えるんですね。。。
 
まず生産国名が来て、次に生産地、農園名あるいは生産者名が並んでコーヒーのブランド名になっています。
 
詳細には、どんな所で育ったのか、出来具合はどうか、風味は・・・と言った具体的な情報が並んでいました。
 
しかし、ここには、「グレードを示す単語」は一切現れてきませんでした。
 
以前にも書いたことがありますが(そのコーヒーはスペシャリティー?(2))、グレードで区分されるコーヒーは「コモディティーコーヒー」と言って、一般流通しているコーヒーです。
 
スペシャルティーコーヒーは一般の流通とは別に扱われますので、基本的に、コモディティーコーヒーのグレードとは「別格扱い」です。
 
グレードが書いてあるのは、販売側が「品質の良さをアピールしたい」からにすぎず、逆に言えばスペシャルティーコーヒーは客観的に品質を評価する基準は「専門家の風味評価のみ」という事になります。
 
でも、いままで日本で一般に知られているグレード(例えばコロンビア/スプレモなど)も、生産国が勝手に決めた基準であって、美味しさを評価する基準では「全くない」のです。
 
嗜好品であるコーヒーは、「お客様が好みで決める」という言葉の下に、客観的な風味評価が育ってきませんでした。
 
でもそこは、ショップが積極的に美味しさを表現していかなといけないと、私は考えております。
 
大事な事なので、繰り返して言います。

スペシャルティーコーヒーは、「グレードで評価されません」。
 
風味が素晴らしいと評価されてこそ、スペシャルティーコーヒーなのです。
 
豆の大きさや、高地で栽培されたかどうかだけで、美味しさが決まるわけではないのです。
(もちろん、大粒の豆の方が完熟しているだろうし、一般に高地の方が豆の風味は良くなると言われています)
 
実際に味を見て美味しいコーヒーかどうか。
それがスペシャルティーコーヒーであるかどうかを決めているのです。
 
だから、スペシャルティーコーヒーに「不味いコーヒー」は無いはず。
 
「美味しいけど、好みに合わない気がする」・・・これはあり得ますけれど(^^ゞ
 
コーヒーをグレードで評価しない運動?の一環として、こんな記事を今日は書いてみました。
 
今後も機会があるごとに、こんなことを繰り返し主張すると思います。
 
それでは!