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そのコーヒーの風味は? ~コーヒーの風味から世界を考える~


コーヒー豆の風味は?
 
 
ここ数日、世界中では衝撃的な事件がいくつも発生しております。
 
この世の中がどのような方向に進んでいくのか、いささか不安ではありますが、色々と心構えが必要な時代になったんでしょうかねぇ。。。 
 
多くの事件は、元をたどれば些細な誤解だったり、あるいは押しつけのような一方的な圧力があったりと、必ず何らかのきっかけがあるものだったりします。
 
コーヒーで言うならば、「コーヒーとはこういう物だ!!!」のような一方的な発言は、一時的には受け入れられたようでも、いつかは廃れていくものというわけで。。。
 
一昔前の日本でも、
 
「コーヒーとは、苦味がググッとまず来て・・・」
 
などと言われていた物ですが、時代を下るにつれて
 
「コーヒーとは、軽くて何杯でも飲めるようなものでなければならない!」
 
なんて主張が中心なってみたり。。。
 
(どちらも、私の周辺で実際に聞いた主張だったりします^^;)
 

私は特定の主張をするつもりはありませんが、敢えて言うならば、
 
「コーヒーの事をよく理解しましょう」
 
でしょうかね。。。
 
苦味の強い風味も、軽くて何杯も飲めるような風味も、コーヒーの個性そのものです。
 
もはや「コーヒー」と一言で言い表すこと自体に無理が出てきたのかもしれません。
 
産地ごとの風味特性、焙煎による風味変化、そして淹れ方によっても強調される風味が異なる、それが現在のコーヒーです。
 
振り返って世の中を見てみれば、各国の中にもさまざまな人種、宗教、思想を持った人がいて、それぞれが影響し合って社会が構成されています。
 
コーヒーの現状に、現代社会の縮図が見えるようです(と言ったら言い過ぎでしょうか(^^ゞ)
 
多様化したコーヒーの風味を、簡単に語ることが難しくなってきたように、社会も一言で語ることが難しくなってきたのかなと。
 
コーヒーも現代社会も、もっと深く理解する必要があるのかもしれません。
 
今日は、色々な事件が起きる現状を、コーヒーと絡めて考えてみました(大げさな・・・・汗)

それでは!



コーヒー生豆で飲み物?を作ってみた


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コーヒーは「普通は焙煎されたもの」を頂きます。
 
しかし、発見当初(おそらく10世紀あたり)では、焙煎するという発想はまだなく、豆を直接煮出して「薬として」飲用していたそうです。
 
焙煎を始めたという歴史的な記録は残っておらず、いつから始めたのかは定かではありませんが、倉庫が火災の被害を受けたなどした際に、焼け残りのコーヒーから得も言われぬ良い香りが・・・・なんてことがあったのでは?
 
それはさておき、今回は「生豆の状態で」コーヒー(と言ってよいのか?)を頂いてみようかと思います。
 
生豆での飲用ですが、ヨーロッパでは「グリーンコーヒー」なるものが流行っているそうで、日本でも一部販売されているようです。
 
が、そちらは「全くお勧めしません」
 
正直ボッタクリです。
 
生豆なんて、一部のオークション品を除いて、品質の良い物でも「焙煎後のコーヒーより高い」なんてことはまずありません。

飲用に特殊な生豆を作るなんてことも「ありえません」
 
まあ、そちらはどうでも良いのですが、コーヒーを生豆で飲むことの健康的な意義については、正直疑問符が付きます。
 
統計的に調査が行われたわけではありませんので、データが無くてはっきりとしたことが言えないのです。
 
ただ、カフェインは焙煎したコーヒーよりも多く取れることは間違いないでしょう。
 
敢えてここで紹介するのは、「生豆の状態で飲んでみたら美味しいのか?」を検討してみた。
ただどれだけの事だったりします^^;
 
という事で、実際に検証してみましょう!
 
 
〇生豆コーヒードリンクの作り方

・コーヒー生豆(品質の良いもの):50g

・水1リットル

・容器(1リットル程度の物)

・茶こし

生豆の品質は良いものをお勧めします。

安いコモディティー豆では、カビの生えた豆が混ざっているので正直お勧めしません。

今回豆は50gほどで試してみましたが、もっと少なくても良かったかな・・・と思っています。
 
生豆の状態だと、「際限なく」エキスが抽出され続けるので、いつ終わりにしたら良いのかわからなかったくらいです。
 
1.生豆は水洗いし、お米をとぐようにして表面の薄皮をなるべく取る 
 黒ずんでいる豆や虫食いの穴が開いている豆を見つけたら取り除く
 
2.水1リットルと生豆を入れて、火にかけて煮出す
 
生豆を煮出し中
 
煮出しているときの様子です。
火にかけていると、どんどんエキスが抽出されて、黄緑色⇒茶褐色になっていきます。

3.適当に色が付いたら切り上げて粗熱をとる
 
豆の色はまだ残っているので、抽出はできると思います。正直、適正時間は何とも言えません。
 
今回は20分ほど煮てみました。
 
過去には3日煮出したこともありますが(笑)、それでも抽出は終わらずに諦めたことがあります。
なので、適度に色合いを見て切り上げるのが良いでしょう。

3.茶こしで濾しながら容器に移す
 
生豆の煮出し液を容器に入れてみた
 
容器にいれるとこんな感じです。
 
なんだか緑茶っぽいですね(^^ゞ
 
肝心のお味ですが、苦くは無く、何となく生っぽくもあり、美味しいとは言えませんが不味くもなく、これはこれでアリですね。
 
ちなみに豆の種類が異なると味も違います。
 
ほんのりとチョコレートフレーバーな風味になる豆もあります。
 
体に良いと言われているポリフェノールが可溶性なら、健康ドリンクになりそうですが、成分がお湯に溶けにくくても、ちょっと変わったお茶の雰囲気で楽しめる気がします。
 
生豆の入手方法ですが、インターネット通販で個人でも買うことが出来ます。
もっとも、私が使っている生豆はロットが個人レベルでは多すぎるので、具体名は敢えて紹介しないことにしました。
 
是非一度、怖いもの見たさ的なノリで試してみるのはいかがでしょうか?
 
それでは!



美味しいコーヒーを作るとっておきの秘密


夏の浜辺2 
 
 
夏になって、暑さでホットコーヒーなんて飲んでいられないよ!
 
そう思う方が多いかと思います・・・
 
私もそう思って、コーヒーの需要は減るかと思っていたのですが、注文は止まらずに来ますねぇ~
 
ホッと一息なコーヒーはやっぱりホットコーヒーなんでしょうか?
 
・・・
 
さて、本日はお題の通り、私が美味しいコーヒーを作るまでの秘密を全部暴露したいと思います。
 
では・・・
 
1.生豆を探す
 
全てのスタートです、探すときのコンセプト(基準)は様々ですが、大体2~5種類の豆を少量(2kgずつとか)仕入れます。

2・生豆を見て選別
 
生豆の品質を見ます。欠点豆の除去をして、一回は焙煎してみます。
この段階で見手いるのは卸業者の質です。ちゃんとした豆を扱っているのか、インチキは無いのか(偽物を扱っている業者は結構多い)、慎重に見極めます。
 
3.お試し焙煎
 
スペシャルティーコーヒーの焙煎レシピに則って、一度焙煎してみます。焙煎度はミディアムローストにします。
酸味の強さと、嫌な風味が残らないかを確認します。

4.試飲
 
私の場合、最初の試飲はドリップで行います。最終的にドリップで出すことを前提としていますので。
全体の印象が良かったらだいたいOKです。風味に物足りなさを感じたり、逆に嫌味を感じたりした場合は、カッピングテストをします。
 
5.カッピングテスト
 
より細かく風味を分析するならやっぱりカッピングテストです。どうして最初にやらないかと言うと、カッピングでの印象と、普通に飲んだ時の印象と言うのはだいぶ違うので、まずは普通に飲んだ印象を大事にしたいからです。
 
この段階で、焙煎で改善できることを検討します。

6.お試し焙煎2回目
 
一回目の風味テストの結果をもとに再度焙煎します。焙煎度は目的に応じて変えます。
(酸味のコーヒーにしたい⇒ミディアムロースト、アイスコーヒーにしたい⇒フレンチロースト)

7.カッピングテスト
 
前回検討課題に挙げた事柄が改善できているか確認します(大抵できていない・・・)。
 
8.またまた焙煎
 
改善できなかったことを反省しつつ焙煎します。
 
9.カッピングテスト
 
・・・以下略
 
・・・
 
・・・
 
・・・
 
どうでしたか?
長いって? (^^ゞ
 
とっておきはどこにあるんだ?と言うお叱りが来そうですが、ちゃんと示しました。
それは「試行錯誤する」です。
 
美味しいコーヒーを出す自家焙煎店は、必ず同じことをやっているはずです。
 
自分の中で一番大事だと思っているのは、
 
1.生豆を探す
 
です。
ここで「安い豆を何とか使えないか?」なんて考えると大抵失敗します。
 
商売なので、安いに越したことはないのですが、それが上手くいった事って一度もありません。
何かしら妥協したり、納得できずに悶々として結局高い豆を買いなおしたり。。。
 
美味しいコーヒーを飲みたければ、豆にこだわるのが一番大事。とは私自身が自分に言い聞かせている格言のようなものです。
 
色々忙しくて、更新が滞り気味です。。。
頑張って毎日更新を心がけたいと思います。
 
それでは!