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焙煎 ~スペシャルティーと、コモディティでの違い~


コーヒー焙煎豆

このブログは、コーヒーに興味ある方からプロの焙煎士まで様々な方が見てくださっています(たぶん)。

メリタ式ドリッパーの記事が人気なのは相変わらずなのですが、意外と「焙煎」についての記事が人気です。

という事で、今回は私がスペシャルティーコーヒーを焙煎するときと、コモディティーコーヒーを焙煎するときで気を付けていること、焙煎方法の違いについて紹介したいと思います。

0.欠点豆の除去
・スペシャルティーコーヒー
基本的にスペシャルティーコーヒーには欠点豆が少ないです。あったとしても数%程度。
虫食い豆を主に気を付けて見ていきます。

腐敗した豆や、未熟豆はほとんど入っていないので、コモディティー豆と比べるとハンドピックに要する時間はものすごく少ないです。

・コモディティーコーヒー
コモディティーコーヒーは欠点豆の塊と言っていいくらいに、欠点だらけです。
なので、徹底的に欠点豆を除去します。正直時間も労力もかかります。

仕入れた生豆の1~2割は欠点豆として除去してしまいます。
ですので、私の場合はコモディティーコーヒーを使っても商売としてはメリットが無いので、スペシャルティーコーヒーをメインに扱っているのです。

とはいえ、ブレンドベースとしてコモディティーコーヒーは必要なので、なるべく品質の良いコモディティーを扱っている業者を選ぶこともやっています。

1.焙煎
・スペシャルティーコーヒー
豆投入直後から高火力で焙煎を始めます。自分の感触としては、

投入⇒強火⇒弱火⇒強火⇒1ハゼ⇒弱火⇒2ハゼ

と言う流れが良いと感じています。

・コモディティーコーヒー
最初はとにかくゆっくりと水分抜きに時間をかけます。
最初から強火にしてしまうと、エグ味ばかりが強調されます。

投入⇒弱火⇒弱火⇒ちょっと火力上げ⇒1ハゼ⇒弱火⇒2ハゼ

こんな感じで、急ぎ過ぎないようにします。
もちろん風味は弱く、平べったい味になりますが、もともと大した風味をコモディティー豆には期待していないので、無難に飲める味に仕上げることを心がけています。

こんな感じでしょうかね~
スペシャルティーコーヒーは、とにかく風味を強調するように強気の焙煎で、コモディティーコーヒーは無難に仕上げるように弱気の焙煎で行きます。

私の場合、スペシャルティーコーヒーとコモディティーコーヒーでは豆の用途が違うので、それぞれの役割に合った焙煎を行っています。

もっと詳しい焙煎方法は、
コーヒーの焙煎 味づくりのポイント(1)
コーヒーの焙煎 味づくりのポイント(2)
コーヒーの焙煎 味づくりのポイント(3)
コーヒーの焙煎 味づくりのポイント(4)
コーヒーの焙煎 味づくりのポイント(5)
コーヒーの焙煎 味づくりのポイント(6)

以上のリンクに詳しく書いています。

質問いただければ、可能な範囲でお答えします。

それではまた!



そのコーヒーはスペシャリティー?(2)


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前回に引き続いて、スペシャルティーコーヒーとは何なのか、解説していきたいと思います。

その前に、タイトルに書いた「スペシャリティー(speciality)」と「スペシャルティー(specialty)」は同じことです。

「スペシャリティー(speciality)」はイギリス英語、「スペシャルティー(specialty)」はアメリカ英語ですが、スペシャルティーコーヒーの概念はアメリカが中心となって出来たので、「スペシャルティー(specialty)」を使う事の方が多いです。

〇コーヒーのグレードに関する誤解・・・スペシャルティーコーヒーにグレードは当てはまらない

コーヒーショップに行くと良く書いてありますね。

「ブラジルNo.2」

「コロンビア スプレモ」

「マンデリン G1」

「グアテマラ SHB」

このような表記は『すべてコモディティーコーヒー』を区分するためのグレードです。

コモディティーコーヒーとは、スペシャルティーコーヒー以前からある、いわゆる普通のコーヒーの事です。

コモディティーコーヒーのグレードは、元々は安いコーヒーを如何に差別化するか、と言う考えに基づいていますので、判断基準は豆の大きさや、産地の標高、欠点豆の少なさと、国によってバラバラです。

そして何よりも、美味しいかどうかは全く評価の基準に入っていません。

例えば「コロンビア スプレモ」は豆の大きさがコロンビアの基準で一番大きいことを表しています。一般に豆が大きい方が良い品質とされていますが、標高が高い地域で育つコーヒーは生育が遅くて、完熟するまでに大きく育たない事もあります。

コロンビア基準では2番目の「エクセルソ」のコーヒーがスプレモに遜色ない美味しさという事は、業界では良く知られている事実です。

スペシャルティーコーヒーには「グレードは存在しません」。
美味しい以前の品質は、絶対的に担保されていなければいけませんので、そもそも欠点豆の数なんて評価する意味が無いからです。

品質が担保されている豆の風味を専門家が鑑定して、どのようであるかチェックし、スペシャルティーコーヒーを名乗れるかを評価します。

スペシャルティーコーヒーは、「基本的にコモディティーコーヒーとは扱いが別」なのです。

この話は長くなりそうですので、続きは次回に・・・

それでは!



そのコーヒーはスペシャリティー?(1)


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スペシャルティーコーヒーが何なのか? スペシャルティーコーヒーの定義とは?
コモディティーコーヒーとの違いは何?

この辺が良く判らないことが、スペシャルティーコーヒーを難しいものにしているのかな~ なんて思うことがちょくちょくあります。

今回は、スペシャルティーコーヒーとコモディティーコーヒーの違いも含め、解説してみたいと思います。

〇スペシャルティーコーヒーとは
「消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。

風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。

カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に於いて一貫した体制・工程で品質管理が徹底している事が必須である。(From Seed to Cup)」

これは、私が会員である「日本スペシャルティーコーヒー協会(SCAJ)」が定める定義です。

定義はかなり具体的で、大きく分けて3つの内容が含まれています。
・消費者が美味しいと思うこと
・ただ美味しいだけではなく、際立った特徴があること
・生産から小売りまでの品質管理が徹底していること

要するに「美味しくて、品質の良い」コーヒーがスペシャルティーコーヒーなのです。

・・・・・・

これ、一般消費者から見たら何とも言えないですよね。。。
「今まで飲んでいるコーヒー、特にスペシャルティーコーヒーと言われていないけど、美味しいよ」

そんな声が聞こえてきそうです。

さらに、もう少し詳しい人ならば、

「ウチで買っているコーヒーは、『コロンビア・マイルド』なんだけど、スペシャルティーコーヒーじゃないの?」

そんな意見も聞こえてきそうです。

そこで、ここでは消費者がどうやってスペシャルティーコーヒーを見分けたら良いか?
ここに焦点を絞り、コモディティーコーヒーとの違いも含めて解説していこうと思います。

という事で、次回以降乞うご期待!

それでは!