先日の続きです。
収穫されたコーヒーは、生産処理を経て、コーヒー生豆となり世界各国に輸出されていくのですが、
その生産処理の方法は、地域あるいは農園によって異なります。
生産処理の方法は大別すると2種類に分けられます。
・水洗式(ウォッシュド)製法
・非水洗式(ナチュラル)製法
生産処理の方法によって、コーヒーをどのような風味に仕上がるかが決まります。
生産処理の違いで品質に影響することはありません。
もちろん、せっかくの豆を乱暴に処理したら、品質の悪い豆になってしまいますので、いかにきちんと処理するかが品質には影響してきますが。
生産処理の詳細については、また別の機会に^^
生産処理の良し悪しもコーヒーの品質に影響しますが、それと同様にコーヒーの品質を決定づけるのはピッキング、つまり不良豆の除去です。
どのような豆が、不良としてはじかれるのかというと
・腐敗豆、カビ豆
生産処理の段階で、黒く腐敗してしまった豆、カビが生えてしまった豆。
風味に影響を及ぼすため除去されます。
・虫食い豆
コーヒー豆に穴をあけて、卵を産み付ける昆虫が何種類かいます。
多くの場合、その穴の内部にカビが生えて風味に影響を及ぼすので除去されます。
・割れ豆
生産処理の過程で、(かき混ぜるなどして)圧力がかかった際に割れてしまった豆。
焙煎の際にムラになり、安定した風味を作れなくなるので除去されます。
コモディティー以下の、安い豆においては、ピッキングが行われない場合の方が多いです。
しかし、スペシャルティーコーヒーでは、必ずといってよいほどにピッキング作業がおこなわれます。
国によっては、不良豆の少なさによってコーヒーの格付けを行い、不良が非常に少ない豆は、高いグレードの豆として輸出される場合もあります。
ピッキングはほとんど人手によって行われています。
機械で不良豆を識別する方法も一部の国では導入されていますが、人の方が精度が高いため、機械で大まかに不良を除去して、最終的には人によるハンドピックが行われているようです。
ちなみに、挿絵はニカラグアのコーヒー倉庫でのピッキングの様子です。
コーヒーの風味を阻害するものは極力除去する、この努力によって、より良いコーヒーが出来上がるのです。