「コーヒーが苦手」を克服する方法


仰々しいタイトルを付けてみました(笑)

少々大げさな話ではありますが、コーヒーが苦手と言う人は少なからずいます。
でも、その人達から「苦手を克服したい」という相談は受けたことがありません(笑)
ですので、こんなタイトルで記事を書くこと自体、意味のない事かも知れません。

しかしながら、口に出しては言えないけれどコーヒーを飲めるようになりたい、と思っている人が偶然にもここを訪ねてくるかもしれませんので、コーヒー焙煎に携わる身として自分なりの考えをまとめておきたいと思います。

0.苦手を知る

コーヒーの何が苦手なのか、まずはそこを探る事が大事でしょう。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」ですよ(笑)
コーヒーの苦みが苦手なのか、酸味がだめなのか、それともカフェインに弱いのか。
インスタントコーヒーがだめなのか、レギュラーコーヒーがだめなのか。
自分なりの分析をまずは行ってみましょう。

1.カフェイン過敏症な方

残念ながら、コーヒーを飲むことは難しいかもしれません。
コーヒーよりもお茶の方がカフェインは多いはずですが、コーヒーがだめでも紅茶、お茶は大丈夫と言う方は多いように思います。どうやらお茶に含まれるタンニンがカフェインと結びついて影響を抑制させているようです。

健康のことを考えれば、無理してコーヒーを飲むことはありませんし、むしろ急性症状を警戒して敬遠するのが賢明かと。
コーヒーを扱う側からすると誠に残念ですが、こればっかりはどうしようもありません。健康が第一ですね。

2.苦みが苦手な方

気を取り直していきましょう。本来の苦みが上手に出ているコーヒーは、そんなに嫌いになる味ではないはずです。
飲んでいるコーヒーの品質を第一に疑いましょう。もしかしたら、その苦さはエグ味かもしれません。
スーパーで販売しているコーヒーの品質は基本的にダメだと思った方が良いです。あと百貨店のコーヒー売り場もダメです。

一度、自家焙煎店に赴いてコーヒーを買って飲んでみましょう。多分考えが変わると思います。
あるいは、当店のコーヒーをお買い求めください(笑) 苦くないコーヒーとしては、まずコロンビア/ナリーニョがお勧めです。

安いコーヒーが大丈夫な人は、基本的に苦みに抵抗は無いと思います。苦いコーヒーがだめな人は、品質の良いコーヒーを自家焙煎店で買い求めるべきなのです。

3.酸味が苦手な人

これも多いと思います。コーヒーは飲むけれど酸味のあるコーヒーは苦手。
多くの場合、酸味と思われている味は、継時劣化による酸化による味です。
この味を美味しいと思う人は味音痴か、その味を美味しいと刷り込まれている人です。

美味しい酸味のコーヒーを一度飲んでみましょう。
しかし、苦み克服以上にこちらの方が難しいかもしれません。コーヒーの良い酸味を上手に表現してくれるお店は、とても少ないからです。

そこで、是非当店「CAFE LUA CHEIA」のエチオピア/イルガチェフェ・ナチュラルをお試しください(笑)。甘い香りと爽やかな酸味が特徴のコーヒーです。
ポイントは、薄めに淹れることです。そう、紅茶のように。
コーヒーメーカーなら粉をやや少なめに、ハンドドリップなら通すお湯の速度を速くします。プレスでもいけますので、詳細は私にお問い合わせください。
好みの別れる味だとは思いますが、酸味が苦手な方が想像する酸味とは全く異質なもの、という事が確認いただければ幸いです。

先日ふと立ち寄った、東京の裏路地にある古い喫茶店を経営しているおじいさんが出してくれた、コーヒーの事をお話しします。

昔の喫茶店では、濃くて酸味と苦みが両方あるコーヒーが人気だったとか。どうするのかと言うと、ドリップしたコーヒーを煮詰めるんです。すると水分が蒸発し、コーヒーは一気に酸化が進みます。濃くて、酸味と苦み(エグ味)の強い、大人の味が完成・・・

このコーヒーを私に提供しつつ「最近のコーヒーは薄すぎて、ダシ汁の様だ」と・・・
こんなコーヒーを出していてお店が続いているのは、この人の人柄なのか、周辺に勘違いしている人が多いからなのか・・・

正直なところ、このお店のコーヒーは美味しくありませんでした。しかし、煮詰まった味をコーヒーと思い、家に帰ってインスタントコーヒーを飲んで同じ味を感じる。そしてお店の方がやっぱり美味しいな、そう思い込んでしまったら、その人にとってのコーヒーはその味になってしまうのです。

お店が続く醍醐味はここにあるでしょうね。このお店が繁盛することは無いでしょうが、固定のお客さんが付いている限り続くことでしょう。

話が逸れました(^.^)

コーヒーが苦手な方は、意外と味に敏感な方が多いように思います。そんな方が、ひどい(失礼!)味のコーヒーを飲まされて、コーヒー嫌いになるのは無理もありません。

コーヒーを克服するためのポイントは、

・無理をしない。カフェインに敏感な人は健康を第一に考えて、むしろコーヒーを控える
・品質の良いコーヒーを買う、品質の良いコーヒーは自家焙煎店にしか無いと理解する
・コーヒーを薄めにいれてみる。大丈夫と感じたら、徐々に濃さを調整して、自分の好みの濃さを見つける

まずこれらの点を押さえれば、貴方もきっとコーヒーが苦手ではなくなることでしょう。


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