円すい型ドリッパーでコーヒーを淹れる(ハリオとコーノ)


今まで、メリタ式、カリタ式のドリップ方法について解説してきました。
 
ウェブ上でも多くの方が淹れ方を解説されていますが、それでもなお私のところまで記事を読みに来てくださる方がいらっしゃるということは、コーヒーを淹れるということが意外と難しいのかなぁ~なんてなんとなく思っております。
 
そんなに難しくないですよ。実際問題。 
 
今回は円錐型ドリッパーの開設を少し。。。
円錐ドリッパーは、日本発祥の道具です。
オリジナルはコーノ式です。
 
その後、特許が切れた後にハリオがリブ(溝)の形状を改良した円錐型ドリッパーを開発し、現在はハリオ式のドリッパーが世界中に広まっています。

性能的な違いはそれほどありません。
リブの形状が異なり、コーノ式は短いリブが、ハリオ式は上端までリブが伸びています。
リブが長いと、ペーパーがドリッパーに張り付かず、お湯の落ちる速度が速くなります。

コーノ式では、リブの長さを調節してお湯の速度を制限し、じっくりとコーヒーが抽出される工夫がなされています。

一方のハリオ式は、お湯の落ちる速度はかなり早いので、自分で湯の落ちる速度をコントロールする必要があります。

コーノ式の方が初心者が淹れても美味しくできると思いますが、慣れてくるとハリオ式の方が自由度が高いので、玄人にはハリオ式がおすすめかもしれません。
 
もちろん、プロでもコーノ式を使う方はいるので、最終的には自分がどんな味を出したいかによって選べばよいと思います。
 
私は両方とも(というか抽出器具は一通り)持っていますが、日常的に使用しているのはハリオ式ドリッパーです。

さて、
タイトルの円錐型のドリッパーに関してですが、ブログ上では詳しく書いてきませんでした。
 
なぜなら、円錐型のドリッパーを使う方法はセミナーで解説する有料コンテンツだからです(;^_^A
 
その解説を無料で載せてしまったら、過去にお金を払って私のセミナーを受けてくれた方々に失礼というものです。
 
ただ、それではあまりにもそっけないかなと思いますので、少しだけ解説します。

基本的なことですが、どんな淹れ方にも共通することなので、しっかりと身に着けていた開ければ十分に美味しいコーヒーを淹れることはできます。
 
基本:
・お湯の温度は90度以下
・粉は粗挽き
・粉は毎回きちんと計量する
・多めの粉を使う
・最初はゆっくりと静かにお湯を注ぎ、規定量の半分を超えたらお湯注ぐ速度を上げる

こんな感じです(;^_^A
これらはどんなドリップにも共通することですが、これをきちんとマスターするだけでだいぶ違うと思います。
 
テクニカルなことよりも、まずは基本をきちんと押さえる。
これ本当に大事です。



コーヒーと健康


コーヒーの健康効果とか色々取り沙汰されていますが、結局のところ、消費者は自分の好み(お財布事情を含め)でコーヒーを選べば良いと思う、というのが私の見解です。

歴史的に見ても、コーヒーは飲用すべきかそうでないかは、度々取りざたされて大きな論争を繰り返してきました。

イスラム社会では、コーヒーはイスラム法で禁止すべきという動きが起こったり、それを時のスルタンがやめさせる(スルタンは大のコーヒー好きだったらしい)なんてことも過去に起こっています。

私が子供のころは、苦い飲み物(要はコーヒー)は体に悪い、なんて言われていましたが、今思うと全く根拠のない噂だったようです。

最近では、コーヒーは健康飲料として注目を集めていますね。

先日、某テレビ番組でもコーヒーの健康への効果についてとりあげられていまいしたが、別に新しい情報でも無いし、誰しもが健康になるわけではありません。

とりわけ、がんに対する効果が積極的に取り上げられているように思います。
これは、大規模な統計調査(コホート)の中間結果から有意差が表れていることの結果ですが、例えば子宮がんに対してコーヒーを毎日飲み続けた時の効果は、子宮ガンを回避できる確率は統計的には300人に1人程度です。有意差はありますがその程度です。

コーヒーの効果で確実に言えることは、カフェインによる覚醒作用ですね。眠気覚ましにコーヒーは有効であると。でもそれ以外の効果を狙ってコーヒーを飲むというのは、本末転倒というもの(と自分は考えています)です。

あくまでも嗜好品としてコーヒーは楽しみたいものですね。。

なので、個人的には健康効果よりも、味についてもっと議論したいですねぇ。もちろん健康効果について聞いてくれても構いません。一応勉強しているので、知っていることにはお答えできます。
 
最近、コーヒーを飲むと健康になれるか、という質問をちらほら受けるので、自分の見解を改めてここに書きました。



お手本にしている焙煎


ずっと前に書いて、そのままになっていた記事を読み返してみました。
まだ、ドラム式の焙煎機を購入して間もないころに書いたものです。
 
その当時、公開するのをためらったのはどうしてなんでしょうね(;^_^A
ということで、その記事を公開したいと思います。
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私が焙煎を始めて、ずっと参考にしているブログがあります。
その名も「焙煎日記」
http://seedtocup.cocolog-nifty.com/

中部地方で自家焙煎店をされている方のようです。
ローストマスターズチャンピオンシップにも参加しているので、スペシャルティーコーヒーに造詣の深い方。
このブログから、ジョージ・ハウエルの事も学びました。

趣味で手網焙煎をされている方が、時々「奇跡の焙煎ができた」と書かれることがあります。
このブログを読んだ後に自分で焙煎をしてみて、奇跡の焙煎=短時間焙煎だと自分は確信しました。
まさに霧が晴れたような気分だったのを覚えています
そして、そのノウハウのヴェールが徐々に明かされようとしています。

このブログの温度プロファイルは、僕が使っている焙煎機にピタリと当てはまります。
そして、僕が手網で意識していた温度プロファイルにも合致します。

趣味で手網焙煎をされている方は、ほとんどが家庭用ガスコンロを使用しています。
もう一歩踏みだしてコンロに微圧計を付けてみたら、驚く程焙煎が安定することに気づくはずです。
再現性の良い、正確な手網の焙煎レシピはそのままドラム式小型焙煎機に当てはまります。
その温度プロファイルが、他人の、しかも自家焙煎店を営んでいる人が書いたブログと一致する。
コーヒーの焙煎は、一定の物差しで測れるはず。そんな確信が生まれ現在に至っています。

焙煎に対して、ある共通認識のもとに技術を共有することが、今後世界を相手にしていく上で重要な事かなと。

日本におけるスぺシャルティーコーヒーの先駆者達は、すでにいくつかの交流グループを作って互いに情報の共有をしているようです。
 
上に紹介したブログのように、焙煎の手法はもっと公開するべきかなと。